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Episode-16 ~夜想>星光祭>激情感~


私たちは動画収益やCDの売上で、対バンライブの向上する為に新しい機材の新調した。煌夏はワイヤレスシステムとカポタスト、新マイクを買った。


奏響はベースの新アンプと新エフェクターを買った。慧はキーボードコントローラーとキーボードスタンド。優は電子ドラムパッドとシンバルを買った。それぞれのバイト代を出し合ったりして、オーディオインターフェースまで買ってしまった。


「楽器店に来るとつい買いすぎちゃうよね〜」


「それをわかるな。またバイト頑張らないといけないな。」


「バンドあるある。これからの投資。」


「早く、練習したいぜ!」


明日の練習にみんな待ちきれず、部室に泊まり込みで練習したとかしなかったとか、運動部が噂していた。私たちは部室の様子を11月15日と対バンに向けて練習を重ね続けた。最近では慧がツインキーボードを使ったり、優がツーバスにチャレンジしたんだと言っていた。


「ツインにした方が、2重で違う音色が出せるからいいなと、この前動画見てて思ったんだ。な、井間。」


「うん、もっとバシバシ叩きたいんだ!そしてお客さんを楽しませたいんだ、僕!」


MARIN RUNLYへの意識がみんなのいい刺激になっているみたいだ。私もギターを使い分けてみたり、奏響もいろんな音色を試したりと、音楽の時間はいくらあっても足りないなと、何時間も練習に費やした。


音の幅も増やしたりと、たくさんの引き出しを作るのが、BlueStaR L!neЯの課題な気がした。時にはSLYiLLにも行ったし、秦さんに少し曲の感じを聞いてもらって反応もらったり。


既存の曲とか私の楽譜ファイルから取り出して、ツインキーボードとツーバスを加えて配信の反応見たりと夜と朝を繰り返した、試行錯誤の日々は11月15日の星光祭へと突入した。


「円陣、やるのか?」


「いいね!いいね!やろう!!」


「はは!慧まで円陣の沼にハマったか!!」


「こういうのは、なんかジンクスみたいな効果あるしね!」


「……なぜか気合いが入る。」


「ていうことで、きぃちゃん!よろしく〜!」


やけにテンション高いな、ま、いいか。


「そのテンション、配信の向こうにも熱を灯そう。青い星が流れる熱狂を!」


「「「「BlueStaR L!neЯ!!!」」」」


私は配信開始のボタンを押した。


「こんばんは。BlueStaR L!neЯのギター&ボーカルの穂川 煌夏です。マイク新しく買って、今使っているんですが、私の声聞こえますか?」


「こんばんは!ベースの春田 奏響です。俺の重低音で配信でも物足りないなんて言わせないので、よろしく!」


「どうも、キーボードの柳 慧。ハロウィンの魔法によって今日からツインキーボードをやります。」


「こんばんは〜!ドラムの井間 優です!

夜ですが、元気ですか?盛り上がる準備できてますか!?」


マイク確認のため、それぞれ自己紹介と兼ねて喋る。SNSはトレンド3位、視聴者数3万人。


「コメント見る限り、問題なさそうだな。」


慧の言う通りで、大丈夫そうだ。SiNSilentの友達スタッフが手伝ってくれていたいと申し出てくれたおかげだ、感謝しかない。


「アーカイブもあるので、来られなかった人も聞けますから!安心してBlueStaR L!neЯを楽しんでください!」


新曲含めたなんと、4曲ミニライブしちゃいますよ〜!僕のツーバス楽しみにしてね!」


@StarLinerFan: «きいなの新マイク、慧のツインキーボード、優のツーバス!4曲ミニライブやばい!»


@MusicSoul_X: «ShinE Lightとコールアンドレスポンス新曲!新機材で音やばそう!MOONLITE&SUNLITE最高!»


コメントが次々と湧いてくれる。


「お!コメントもたくさんだ!ありがとう〜!」


奏響は、今にもベースを弾きたそうだ。


「それでは、優。よろしく。」


私は今すぐ勢いでエフェクターを踏んでしまいそう。隣に立っている奏響からも気合いが十分さが伝わるし、後ろからもやる気に満ちて溢れるパワーを感じる。早く、進化したBlueStaR L!neЯをぶつけたい。きっと瓏さんも、降川さんも、MARIN RUNLYも見ている。


見せつけてやる、私らは1歩の先へと灯す。


「うん。最初から飛ばすよ!


僕たちの進化を見よ!まずはBeyonD the BluEー!」


優のドラムカウントが始まり、一斉に私たちの楽器音が爆発する。リバーブが波を漂わせて、シンセとオルガンの音が水の中へと誘う。ズンとした鼓動を刻み、シンバルが曲の輝きを揺らす。


私はこの音に負けない、歌声で前の視聴者に届ける。


「うん。最初から飛ばすよ!配信だからって安心しちゃダメだよ!」


「俺たちの進化と青い炎を魅せつける!」


優と奏響が観客を煽る着火剤を放ったところに、優のドラムカウントが始まり、私はリバーブが波を漂わせて、シンセとオルガンの今まで出来なかったダブルキーボードとツーバスの爆裂な音が青い空の夏へと誘う。そしてベースも前回とは違う重低音のズンとした圧が、私の負けず嫌いで歌声が前の視聴者に届ける。


「青い空を描いて見た夢へと

手を伸ばすのに 澄んだ青は

高くて遠い強い光は あの眩しくて

目を逸らして瞑って

後ろへと諦めてしまいそうだ」


さぁ、これからも高く上り詰める。


『だけど、「僕は」僕らは諦めたくないから』


BlueStaR L!neЯ全員のコーラスが合わさったり。


「どこまでも奏で続ける ギターの弦を

遠くまで響かせる 強くこっちだと合図を出す」


私がふわっと響かせて奏響へズンとした音が振動が伝わる。


「重低音の圧が織り成すベースは

優れた強い道へと補強して」


奏響のギュインと音からから優のタンタンとリズムを刻む。


「ペダルを踏み続けて

スネアとシンバルを無邪気に

慧眼なリズムが目印だ!」


優がシャンシャンと楽しそうに鳴らして、慧がピアノを煌びやかに弾いて魅せた。


「たとえ鍵盤が崩れそうになっても

煌めいていた あの夏を取り戻そう。」


慧のシンセが音を潤せて、私のコーラスを入れて、奏響、優、慧とかけ合いながら、この先を進む。


「仲間がいる『YES!』 太陽がある『YES!』

暗い夜の裏には 月が満ちて輝き

どんな嵐が来ても 星は消えない

『オー!オー!』一緒に歌えば、心の光が

『Shine on! Shine on!』あの青い空を

『僕らの腕に引き寄せるんだ!!!!』」


BlueStaR L!neЯはどこまでも行くんだ。

このBeyonD the BluEが進化したように!


1曲目を終えた、まだまだ耳に残る音が揺れている。コメントがシンと静まり返っている。でもこれは確信している。成功していると。


だって私が作ったのに私自身が感動してるんだから。瞬間、ポコポコとコメントが来る。もう追い切れないくらい。


@StarLinerFan: «BeyonD the BluE、鳥肌やばい!きいなの声、奏響のベース、めっちゃ響いた!地元から応援!ついに、11/15星光祭がキタ!配信最高!»


@MusicGeek_X: «慧のツインキーボード、音のレイヤーやば!優のツーバスでリズムがガツンと!新機材でBlueStaR L!neЯ進化しすぎ!»


「ここで、驚いちゃいけないよ!まだ1曲目だからね、2曲目は新曲のColors LuckDaY!だ!


配信のみんな!手拍子してくれるか?」


「僕のドラムの音に合わせてね!」


ーーードド、バン!ドド、バン!!


「「「せーのっ!!」」」


「鮮やかな色とりどりの道を

駆け抜けてみた もっと遠くへと

階段を駆け昇る」


こうしてライブ配信は盛り上がりを見せた。


ーーージャジャーン!!ドドンバン!!!


「はぁ。最後まで見てくれてありがとうございます。私たちColors LuckDaYとFLASH BreaKeЯの新曲を含めた4曲、お届けしました。配信ライブの星光祭は満足してくれましたか?」


「俺たちは、まだまだ進化します。優と慧に負けないくらい。」


「僕もたくさん練習して、もっと幅を広げたい!」


「次は対バンだな。投票結果楽しみにしておけ。」


「それでは、BlueStaR L!neЯのミニライブでした。」


「「「「青い星を流れる熱狂をBlueStaR L!neЯ!でした〜!またね〜!」」」」


友達のスタッフさんにお礼を言って片付けた後。配信を終えた一気に力が抜けたみたいで、私たちは燃え尽きて、そのまま寝てしまったらしく。


「きぃちゃん、起きて〜」


優の明るい声に起こされた。


「あ、いつの間に。」


この天井は部室。ということは。


「あぁ、力尽きてたな。」


「2日間の徹夜は流石にやばかったな!」


つい練習に熱が入って、調子に乗りすぎて部室の床で雑魚とは、今日が日曜日で良かった。髪の毛を手ぐしで触る感覚でこれは寝癖やばそうだとカバンのポーチから櫛を出す。


「きぃちゃん大丈夫?頭とか背中痛くない?」


「大丈夫。よくあるし。」


特に机とかで寝落ちしてる。


「よくあるし。は聞き逃せないな。」


あ、そう言えば、慧がいるの忘れてた。自分では体痛いとかは感じなかったけど腕を伸ばして背伸びすると体の関節が悲鳴をあげた。


「体はきついと言ってるんじゃないか?体のコンディションも兼ねて整体でも行けば?」


「俺もたまにはのんびりしたいな。」


「対バン終わったら、温泉旅行でも行く?樋野さんや花沢さんも誘ってさ!」


「1度帰って、明日また練習しよう。きぃちゃん、今日はちゃんと寝るんだよ?」


優も慧も、なんか私に強いんだけど。


「それだけ、心配してるんだろ。慧も優も。」


「わかってる。」


散らかった部室を片付けたり、掃除したり、機材をメンテナンスして、昼前には学校を出た。


信号待ち中、ぐぅ〜と優のお腹が鳴った。


「えへへ、お腹空いちゃった!」


「近くのファミレスでも行くか?」


「いいね!甘い物食べたい!!」


「はぁ、井間は元気すぎだろ。俺は帰る。」


慧と別れて、奏響と優とファミレスに行くことにした。注文をして、待っている間。ライブ後どうなったか気になって色々見た。


「わわ、フォロワー3万。視聴者数6.5万も増えてる!」


「CDも割と売れたしな!」


秦さんが言うには、2千枚売れたらしい。


「せっかくなら、Colors LuckDaYとFLASH BreaKeЯのCD出してもいいかもね。」


コメントにも出して欲しいって書いてあるし。


「確かに、宣伝にもなるけど……あと2週間は難しくない?」


「まぁ、音源だけはあるけどな。」


いろいろ作戦は必要だ。まだまだ練習不足だし。それはともかく、まずは糖分補給。


奏響はハンバーグ。優はモンブランパンケーキ。私はぶどうのミニパフェ。


「きぃちゃんそれで足りる?ひとくちいる?」


「大丈夫。私は燃費いいから。」


「さっきあんな歌ってたのに?持つのか??」


クリームとぶどうに至福を感じてたら、目の前に栗とクリームと生地が乗ったフォークがあった。


「栗の美味しい部分あげる!あーん!」


これは、食べないと引かないやつかな。


「あむ。」


「ふふ、おいしい?」


「おいしいよ。」


それぞれ食べ終わって、別れて帰ったら13時。


「少しだけ。」


私はすぐレコーディングできる所や瓏さんにメールとかしてから。14時半にベッドで寝た。


17時に近所の整体に行ったら、頭と体が2倍軽くなった。メールの着信が鳴って見ると瓏さんから知り合いのところで、3日後やらせてくれるとのメールだった。


願ってもない話で、グループメッセージと瓏さんに返事をした。3日後に2つ駅隣で瓏さんと待ち合わせてスタジオに向かった。


「急な話だったのに、すみません。」


「いや、お前らの俺にも気持ちわかるからな!この勢い止めたくねーよな!?俺がお前らの立場だったら絶対嫌だ。」


気さくで器広くて、兄貴肌の瓏さん。心強い。

スタジオに着いたらしく、広いスタジオに着いた。


「わーお!おっきい!」


「瓏さん、いつもここで撮ってるんですか?」


「レーベルと契約すればな!お前らも近いうちに話とか来るだろ。てか、来てねーのか?」


レーベルと契約か…


「まだその話はないよな?」


「穂川には来てないのか?」


「また事後報告とかやめてよ〜」


「流石にそれは事前報告する。私にも来た覚えがないかな、多分。」


SiNSilentの箱バンになったばかりでもあるし。話は程々にして、私たちはセッティングをした。


「Colors LuckDaYとFLASH BreaKeЯのCD制作だったよな?あれ、めっちゃ良かったぜ!


その日はRonder Hereのみんなで見たんだけどさ、みんなノリノリだったぜ!」


この勢い、絶対物にする。


「始めよう、奏響、慧、優。」


「準備OKだ!」


「いつでも。」


「ばっちこい〜!」


優のカウントに合わせて、Colors LuckDaYとFLASH BreaKeЯを奏で合った。


「マイク変えて良かったな、穂川。」


「確かに!前より鮮明に聞こえる気がする!」


レコーディングが終わって話をしていると


「失礼するぞー!」


瓏さんが部屋に入ってきた。


「ありがとうございました、瓏さん」


「いーや!俺も楽しかった!BlueStaR L!neЯの本気しかと見届けた!」


瓏さんの懐の深さに、私たちはお礼を言ってスタジオを後にした。


……To be continued


エピソード16を読んでいただき

誠にありがとうございます。


BlueStaR L!neЯの情熱は仲間とファンの応援でさらに加速! 新機材を手に、CD制作と対バン準備に全力投球。Colors LuckDaYとFLASH BreaKeЯの成功、SNSの盛り上がり、そしてMARIN RUNLYとの対バンを前に、彼らの音楽は新たな高みへ。クラスメイトや先輩たちの支えと共に、BlueStaR L!neЯの輝く星は次のステージへ突き進む!


次回の投稿は、9月4日木曜日の正午です。

よろしくお願いします。

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