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最低でも一千万ギャリー必要よ♡

食事中に、ジャックバッシュからギルドで魔石が買い取ってもらえると聞いた。

持っている魔石の内、ウインドウルフの魔石は俺には不要だ。金が一銭も無いから丁度良かった。全て買い取ってもらおう。

食事が終わり一段落ついたから、受付に行くと伝えて席を立ちキャッシュの元へと向かった。


「魔石って買い取って貰えるのか?」


「ええ。基準価格で良いなら買い取りもできるわよ」


「これなんだけど」


ウインドウルフの魔石を14個全て取り出した。


「ウインドウルフの魔石じゃない!これを全部アスカが?」


「そうだよ」


「何処で?」


真相は伏せた方が良さそうだな。


「昨日アーヴァイン達と出会った場所の近くだけど」


「おかしいわね。ウインドウルフの縄張りは、森の奥なのに……。調査員を派遣した方がいいかしら」


調査員を派遣しても何も分からないと言いたい。でも、実はダンジョン付近でしたとは言えないから黙っておこう。


「ウインドウルフの魔石ね。全部で七千ギャリーになるけどいい?」


「ああ、それで頼む」


「はいどうぞ」


七千ギャリーを受け取った。


「ありがとう!助かったよ」


「お礼なんて良いわよ。仕事をしているだけよ。ちなみに、持って帰って来たのは魔石だけ?」


「そうだけど?」


「その壊れたバッグじゃ無理だったみたいね。余裕があれば、牙や毛皮も買い取るから持って帰って来るのよ」


「そうなのか!?」


「武器や防具の素材になるのよ。ウインドウルフだと、一匹で三千ギャリー前後ね」


「そんなに!?」


「モンスターによっては、素材で価格が違うのよ。ニーボアの肉は高く買い取るわよ。それでも、一匹丸々持って帰って来る労力とは釣り合わないのよね」


「確かに……一匹を担ぐのがやっとだろうな……」


ますますマジックバッグが欲しくなった。


「マジックバッグが欲しいって顔してるわね。でも残念。最低でも一千万ギャリー必要よ」


「い、一千万!?」


「最低でもね」


「……買えない」


「地道に頑張るしかないわね」


「そうだな。はぁ……それじゃまた」


「ええ」


キャッシュは手をヒラヒラと振った。


席に戻ると、凍ったエールを涙目で見つめるアーヴァインが口を開いた。


「今日は、もう宿で休もうよ……」


テンションが激ダウンしたアーヴァインの意見を尊重して今日はお開きとなった。シャイニングダブルモフと一緒にギルドを出て宿に向かった。

宿はギルドの向かいにある『桃源郷の渡り鳥亭』という一般的な宿を紹介された。名前を聞く限り高級そうだが、素泊まりでニ千ギャリーと良心的な価格だ。


宿に行くと恰幅の良い女将さんが笑顔で迎えてくれた。

女将さんに1日分の二千ギャリーを支払うと、バンダナを巻いた子供に部屋まで案内された。この宿の娘さんらしい。


「体を拭くタオルは部屋にあります。お水がいる時は言ってください」


風呂は無いのか……。


「分かった。ありがとう」


ベッドに座ろうとしたが、女の子がキラキラとした瞳で何かを訴えている。どうした?まだ何かあるのか?俺が珍しいのか?


「ん?」


手を出している。そうかチップか!袋から千ギャリーを取り出した。


「案内ありがとう」


「……」


チップを見て首を傾げた。


「あれ?違った?」


「……こんなにたくさん……良いの?」


多過ぎたのか。でも今は千ギャリー以下の硬貨は持ってないしな。


「良いんだよ」


「へへっ。ありがとうございます!」


「そうだ、体を洗う水を持ってきてくれるかい?」


「うん!暖かいお湯にするね!」


「ああ、助かるよ」


硬貨をポケットに入れてスキップをして出て行った。


「ふぅ。疲れた……」


今日は色々あったな。

ランが仲間に加わったかと思ったら、でこぼこ3人組と一緒にギャリバングに行っちまった。その内、ラン達と出会うかもしれない。


「その時は金を取り返す……無理かな」


今のステータスでは返り討ちだ。それどころか、更に追加で奪われるかもしれない。それまでに少しでも強くなろう。

そして、今回の探索での最大の収穫は、何と言ってもFランクの魔石だ。


「この魔石はFランクだから、いざという時の為に取っておきたい……が、強力なスキルが手に入るかも知れない。勿体無いけど使うしかないか……」


扉を叩く音がする。店の女の子が水を持って来てくれたのだろう。


「は〜い」


扉を開けると、水が入った桶を持つ女の子が立っていた。桶を受け取ると、女の子は笑顔で帰っていった。


「……風呂に入りたい」


手拭いを水で濡らし、自分の体の汚れを拭き取りベットに潜り込んだ。

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