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さぁどんどん来い!

「また分かれ道だ」


直進する道と、右に逸れる道がある。右に逸れる道の先は十字路になっている。あっちは面倒だな。このまま直進しよう。


MAPを表示させつつ道を進んでいると、新たな敵が姿を現した。


『キィキィ!』


「出たな!」


シルクハットを被ったようなコウモリが飛んで来た。


「あいつはシルクバット!良いぞ!魔石はいただくぜ!」


シルクバットが2匹現れた。


有無を言わさずパニックスマッシュ。

天井に激突して力無く落ちて来た。

シルクバットの魔石を2個手に入れた。既にハニーアントの魔石を2個持っている。


「完全に両手が塞がったな……攻撃する時は魔石を置くしかないか」


その後も出てくるモンスターは全てパニックスマッシュで対応する。シルクバットとハニーアントしか出て来ないけど……。他のモンスターにも出て来て欲しいもんだ。

突き当たりに新たな分かれ道が見えて来た。通路は3本に分かれている。


「真ん中は行き止まりか。さて、どっちの道に進もうか……」


左右の通路は途中で曲がっていて先が見えない。そして中央の通路は行き止まりだ。中央は除外して、左右どちらかの二択だ。


『ギギギギ』


右の通路からハニーアントが1匹現れた。


「パニックスマッシュ!」


ハニーアントは天井にぶつかり、風船のように脹れた腹が弾けて、残った頭部と胸部が落ちてきた。


「さぁどんどん来い!」


『ゲギャギャギャ!』


右の穴から声が聞こえ、4匹のゴブリンが現れた。それを倒して次を待ったが、なかなか現れない。


「思うようにはいかないな。出て来るまでここを動けないし……そうだ!ナレーション。ハニーフェロモンとはどんなスキルだ?」


『説明しよう!ハニーフェロモンは、甘い香りを発する事によりモンスターが集まってくるのだ。消費MPは4である』


「おお!試してみるか。ハニーフェロモン!」


俺を中心に甘い香りが周囲に漂い始めた。


「これなら移動もできそうだ」


一本道を進んでいると、正面に階段が見えて来た。


「あら?階段だ……簡単に見つかったな。あそこを降りれば……いや、道があるぞ」


階段の手前に左右へと道が続いている。


「宝箱があるかもしれない……まだ下には降りずに1階を全て回ってみよう」


マップのコンプリートもゲームの醍醐味だ。


その時、モンスターの足音が聞こえて来た。


「待ってました!」


しかし様子が変だ。心なしか地面が揺れている気がする。


『ドドドドドドドド』


「な、何だ?何が起きてるんだ……げっ!」


左の通路からハニーアントとゴブリンが続々と出て来た。そして右の通路からは、パニックマッシュ、シルクバット、オークが狂ったように飛び出して来た。


「おいおいおいおい!あれは無理だろ!!」


それは床だけではなく、壁や天井にもしがみつき隙間なく向かって来る。通路を埋め尽くす大群だ。一瞬で階段が見えなくなった。


「なんだよあの数は!?ハニーフェロモンで呼べるのは数匹じゃないのかよ!」


『説明しよう! 我らがヴァイラスに変身している時にスキルを使用した場合、その効果は通常時の何倍にも膨れ上がるのだ』


そうだった。ヴァイラス時の投石やパニックスマッシュは、生身のそれよりも威力が高かった。ハニーフェロモンも同じだということか。


「くそっ!全てにパニックスマッシュは無理だ!掴んで投げてる暇も無い!ここは逃げる!」


来た道をダッシュで分かれ道まで戻った。


「どっちに行く?入り口か?それとも奥か?」


『『『『『ゲギャギャギャ』』』』』


『『『『『ギチギチギチギチギチギチ』』』』』


入り口方向から、無数のモンスターが押し寄せる音が近付いて来る。


「やばっ!だったら奥だ!!」


しかし奥へと続く道からも、通路を埋め尽くすモンスターが迫って来る。


「キモッ!」


マズい!残された道は行き止まりだけだ。逃げ場はない。しかし変身時間はまだ5分半もある。死ぬ事は無いはずだ。だが……。


「このままじゃ潰される!」


我を忘れたモンスターの大群が押し寄せて来る。ハニーフェロモン恐るべし。そうだ!ハニーフェロモンを解除すれば良いじゃないか。


「ナレーション!解除してくれ!」


『説明しよう!変身を解除するのである』


「何っ!?ち、違……」


訂正する間もなく変身が解除されてしまった。言葉足らずだった。


「おいおいおいおい!何てことしてくれたんだ!ハニーフェロモンを解除してくれよ!」


『説明しよう!ハニーフェロモンは解除できないのだ。効果が切れるまで待つしかないのである』


「ふざけんなよっ!」


どうする?逃げ場も身を潜める場所も無い。戦うしかない。だが、戦いにならないのは目に見えている……。しかしやるしかない!


『ギギギギギ』


「来た!」


左の通路からハニーアントが現れた。


「チャームフォグ!」


先頭を走るハニーアントの頭に照準を合わせ手の平を向けた。桃色の霧に包まれたハニーアントが足を止めた。


「効いた!」


しかし後続に弾き飛ばされた。


「なにぃ!ダメか!!……えっ!?こっちに来るな!」


弾き飛ばされたハニーアントが俺に向かって飛んで来る。


「ぐふっ!」


【ー2】


その腹にぶつかり、行き止まりの通路へと倒された。


「いてて……」


倒れた衝撃で、持っていたハニーアントの魔石を1個落としてしまった。


「え?」


何故か地面に落ちた魔石が輝き始めた。そしてそれに反応するかのように、ピンク色に輝く魔法陣が浮かび上がった。


「な、何だこの魔法陣は!?」


『説明しよう!転移魔法陣である』


「転移魔法陣!?」


その魔法陣にバッチリ乗っている。まさかトラップか!


「ト……」


魔法陣から光が立ち上り、ピンク色の光に包まれた。

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