幼馴染
まえがきです!!
初めてのなろう投稿ということで、とても緊張しております…
ぜひぜひ楽しんでいただけると幸いです!!
「俺、紗希のことが好きだっ…
よかったら、俺と」
「あーごめん。私レズなんだよね。
だからそういうのいいから。じゃ」
呆然とするクラスメイトに背を向け、2-Aの教室へと戻る。
私の名前は 川野 紗希。なんてことない高校2年生だ。
運動が苦手で 友達もあんまりいないけど、勉強だけは自信がある。大学は県外に行くつもりだ。
「まーレズってのは嘘なんだけどね。
バレないし、いいでしょ。」
そんなことを思いながら教室に戻ると、幼馴染の 栗下 有栖が飛びついてきた。
「さっちん!! 有栖、体育の実技テストS判定だったよ〜っ!!
どーせさっちん運動出来ないから、有栖の方が凄いでしょっ!!」
有栖は昔から挑発的で、よく私を馬鹿にしてくる。ちよっと顔がよくてちょっと運動もできて、ちょっと友達が多いだけなのに…
「有栖より頭いいし。」
悔し紛れなのが悟られないように、静かに言う。
「うわ、うぜーっwww
ま、いいや。次移動だよ?? ほら行こっ!!」
長い茶髪を靡かせて、私に手を差し伸べてくる。
…かわいいじゃねーか。
「わかってる。」
手を軽く握って横に並ぶ。
次は理科だ。実験の用意をしなければ。
3ヶ月ほど後のこと。
いつものように有栖と下校していると、彼女が道の途中で突然立ち止まった。
「…おいさっちん!!
…アンタ、レズなんだって?有栖のこともそういう目で見てたんだ?w」
はぁ…とため息を静かにつく。
どうやらいつか私が騙した彼が悔し紛れに あの嘘を広めたみたいだ。
…ムカつく。
なんなんだこいつは。
いつもいつも私を馬鹿にして。
いい加減にしろ、と思った。
…ムカつく。
チッ、と舌打ちをして 有栖を軽く睨んでから 真顔で言った。
「私にも選ぶ権利あるから。」
一瞬の、静寂。
次に私は 有栖が悔しそうに顔を歪める所を想像した。
でも 実際に目の前にあったのは、
ポロポロと涙を流す有栖の姿だった。
「えっ、え?
なに、どうしたの?」
困惑して、気づいた。
もしかして…
「…え、私の事、好き、なの?」
途切れ途切れで訊ねるのがやっとだった。
意地っ張りなお姫様は、透明な涙を流しながら静かに頷いた。
あとがきです!!
最後まで読んで下さりありがとうございました!!
どうだったでしょうか…??
小説を書くことはよくしていたのですが、人に見てもらうのは初めてなのでとてもドキドキです…!!
楽しんでいただけていたら嬉しいです!!
本当にありがとうございました!!