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懇親⑨

物凄く短いです。

理由はあとがきに。

 殿下から離れた途端に貴公子の微笑みを引っ込めたアーノルドは、心底呆れたといった風情で私に目を遣る。

「まさか開会からこっち、ずっと食べ物の側に居たのか。」

「まさかまさか。公爵子息様のご学友達に絡まれたりしておりましたわよ。」

 私の言葉にロレンツへと視線を移すと、ああと呟く。

 どうやら水を取りに来たようで、ガラスの水差しを持ち上げるとグラスに注いだ。

「まぁ隅で大人しくしているのならば別に構わん。何の悪巧みをしていようがな。」

「悪巧みだなんて人聞きの悪い。言い掛かりですわ。」

 単にお前等と関わらずに生きていくための算段だよ!

「ただ話していただけです。」

 声を上げたのはオレアノ。

 和やかな琥珀の瞳に真剣な色を宿して、アーノルドの蒼穹の眼をじっと見詰める。

「例えば貴方の、矛盾について。」

「矛盾?」

 オレアノの言葉に、アーノルド以外の全員の頭に、疑問符が浮かぶ。

「開会前の、控えでの話を聞きました。考えてみれば、貴方の言動は最初から何もかも可笑しい、矛盾している。」

 静かな声で、例えば――と続くところで、オレアノの前髪のほんの少しが、チリと灼けた。

「自分の腹を探られて困る人間が、他人を詮索しようなぞ利口とは言えんな。」

 アーノルドの視線と声が、冷える。稀代の炎使いは、絶対零度の瞳をしていた。

「他科の生徒、それも島貴族では、お前に興味もないだろうがな。」

 島貴族とは、島を領土として下賜された貴族をいう俗称である。それに対して、王都のある大陸の土地を与えられたのが陸貴族ね。

 島貴族と陸貴族では与えられるお役目の質が異なるため、疎遠であることが多い。

「騎士科では入学式からお前の話で持ち切りだぞ、オレアノ=オルバー?」

 まるで断罪するように、アーノルドの声が響いた。

「お前は一体誰だ、とな。」

……本当は、アーノルドと殿下付きのメイドとの遣り取りを書くつもりだったんです。

でも本編に関係ないし、余分だろうと削除したところ、とても短くなってしまいました。

でもここで切らないと、次に繫げにくいんです~!

ごめんなさい!

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