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あん時のシロ  作者: 桜川 未有
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その五

聖獣の尸童 エピソード4 の頃

僕は白虎

名前はシロというのだ

ユーミちゃんのパートナー兼ペットなのだ


メルカバと一戦交える為にイギリスに来た僕たち

ミジンコと合流しリョーコの玄武も無事に出現した所で 突撃前の酒盛りが始まったのだ


なんやかんや有って、酒癖の悪いピンクレンジャーとカッスンと我らがユーミちゃんまでもがミジンコを手篭めにしようとして とうとう素っ裸にしてしまったのだ


そこでいきなりミジンコが僕に助ける様に命令して来たから大変!


僕たち聖獣はトモガラの命令には絶対服従なのだ

どうしてかって言うと、そういうルールだからなのだ

世の中ルールが無いと勝ち負けが決まらないからつまらないのだ

つまりそう言う事なのだ


僕の適切な電気ショックで九死に一生を得たミジンコは、ユーミちゃん達の積極的な追撃を避ける為一人トイレに篭城してしまったのだ


ところがこの部屋にはトイレが一つしか無かったから大変!

現在はそう言う状況なのだ。




ピンク「どうしよう〜漏れる〜」

カッスン「しょうがないから流しですれば?」

ピンク「流石にそれは…」


ユーミ「じゃあ、ペットボトルにして、後で捨てれば良いじゃない」

ピンク「そんな、こんなちっちゃい穴に命中すると思ってんの?」


カッスン「もう、五月蝿いわね、外でやって来なさいよ」

ピンク「嫌よ、身体もびちょびちょだし、シャワー浴びた〜い」

ピンク「ミジンコ〜、いい加減出て来てよ〜」


返事が無いのだ


ユーミ「寝てるっぽいわね」


ユーミ「はっきり言って、こんな鍵なら付いてないのと同じなのよね」

ユーミ「シロ、鍵開けて」


僕はミジンコが篭城しているバスルームの鍵を開けたのだ


案の定、ミジンコは全裸でトイレに座ったまま眠っていたのだ


ユーミ「きゃっ! 可愛い」

ピンク「あんた、今キャラ変わってたわよ」

ユーミ「五月蝿いわねエロ年増、殺すわよ」


仲間同士で喧嘩はいけないのだ



カッスン「さてと、とりあえずスマホで写真撮っとくか」

ユーミ「私も〜」


すまほ を取りに行くカッスンとユーミちゃん

抜け目無いリョーコは早くも撮影を開始しているのだ



ピンク「どうでも良いけど おしっこしたい〜」

カッスン「アンタはペットボトルでやって来なさいよ」

ピンク「だからこぼれるって」

ユーミ「バスタブでやれば良いじゃないの」


ピンク「おお、その手が…って何か恥ずかしくない? 赤ちゃんじゃあるまいし」

カッスン「もう面倒くさいわね、どこでも好きなとこで出して来なさいよ」

ピンク「カッスンの鬼! もう…お風呂でするから良いよ」


とうとう我慢できずに バスタブにしゃがむピンクレンジャー



ジャンジャラジャンジャラジャンジャラジャ〜


響き渡るなんやらの音



カッスン「激写!」

ユーミ「接写!」

リョーコ「…!」


ピンク「ちょっと、何撮ってんのよ!」


カッスン「保存」

ユーミ「保存」

リョーコ「…」


それでもナカナカ止まらないのだ



カッスン「後、ちゃんと流して来なさいよ」

ユーミ「それにしても長いわね、よっぽど溜まっていたのね」


ピンク「さいてー! ちょっと、待ちなさいよ」



カッスン「さて、気分悪いものを見てしまったので、飲み直すか」

ユーミ「あなたもお酒好きね」

カッスン「そう言えば、リョーコ アンタ飲んでなかったわよね、こっち来て座んなさいよ」

ユーミ「カッスン中学生にお酒のます訳? 流石に駄目でしょう」



ようやくピンクレンジャーが帰って来たのだ


ピンク「ちょっとアンタ達、さっきの写真消しなさいよね」

カッスン「まあそう怒るなって、本当はかまってもらって嬉しかったくせに」

ピンク「馬鹿言ってんじゃないわよ」

カッスン「おっ、赤くなった」


ユーミ「カッスン、苛め入ってるわよ、気分悪いから止めてよね」

ピンク「ユーミちゃん、あんた本当は良い子なのね」

ユーミ「うっサイ、このスカトロババア、懐くんじゃねえ!」


ユーミちゃん、キャラ変わってるよ〜



カッスンが酒の残骸をあさり始めたのだ


カッスン「後、何残ってんの?」

ピンク「キャンティとリースリング、チェコのビールも3本残ってる」

カッスン「ウィスキー買わなかったっけ」

ピンク「スコッチ買ったけど、カッスン今からウイスキー開ける気?」

カッスン「せっかく買ったのに飲まなきゃ勿体ないじゃない」

ピンク「四種混合は危険だって。」

カッスン「別にアンタは飲まなくって良いわよ。 私だけ飲むから。」


因に四種混合とは、四種類以上のお酒をチャンポンする事なのだ



ユーミ「スコッチってどんな味なの?」

カッスン「おっ、ユーミ乗って来たね」

ピンク「ユーミちゃんも止めときなって。」


カッスンはユーミちゃんのグラスに半分くらいスコッチを注いだのだ


ユーミちゃんがスコッチを一口


ユーミ「んーーー!」


グラスに吐き出したのだ



ユーミ「何これ、単なる消毒液じゃない」

カッスン「これだからお子ちゃまは…」


ユーミ「口直し無いの?」

カッスン「どっかにサイダー有ったわよ」


ユーミちゃん、残骸の中からサイダーを探し出したのだ


ユーミ「何だか、どれも似た様な味に思えて来たわ」

ユーミ「口当たりは結構良いわよね」



ユーミちゃん、喉が渇いてたのか、サイダーをごくごく飲み始めたのだ


ピンク「ユーミちゃん、このサイダーアルコール5%だって」


ユーミちゃん、すでに前後不覚なのだ


いや、僕が前後不覚なのだ


僕とユーミちゃんはテレパシーで繋がっているのだ、だからユーミちゃんの酔っぱらったのが僕にもうつったのだ。


気持ち悪い? 気持ちいい?

何か変な感覚なのだ。



カッスン「それで、ユーミは結局の所ミジンコの事どう思ってるのよ」

ユーミ「どうって?」


何の脈絡も無くカッスンが恋ばなを始めたのだ

強引すぎるのだ


カッスン「好きだとか、分かんないとか、うじうじ言ってたじゃない」

ユーミ「まあ、嫌いでは無いわね。」


何だかユーミちゃんも気が大きくなってるのだ


カッスン「おう、それで、何処迄行ったのよ」

ユーミ「何処迄って?」


カッスン「キスだとか、胸触らせたとか、あっゴメン、アンタ胸無かったね」

ユーミ「失礼ね、カッスンより大きいわよ」


カッスン「私は良いのよ。 ミジンコって結構貧乳好きだから」


リョーコが深く頷いているのだ


ピンク「えーそうなの」



カッスンはピンクレンジャーには一切反応しないでユーミちゃんに食いついて来たのだ。


カッスン「それで、どうなのよ」

ユーミ「しつこいわね、未だキスもしてないわよ。 さっきも逃げられちゃったし。」


カッスン「じゃあ、今寝てるうちにしちゃえば?」

ユーミ「そんなのつまらないじゃない」



ピンク「なんだか、流石に寒くなって来たわね」


みんな、リョーコに服を溶かされてっからずーっと全裸でガールズトークしてたから当然なのだ

明日風邪をひいてても僕は知らないのだ



ところで、ユーミちゃん、いつの間にか寝ちゃったのだ


カッスン「おっ、シャッターチャーンス!」

カッスン「ピンク! 手伝いなさいよ」

ピンク「何すんの?」

カッスン「恥ずかしい格好させて写真とんのよ」


二人の大人の目が今日一番輝いているのだ


ピンク「この娘どんな格好させても絵になりそうで癪だわね」

カッスン「顔に落書きでもするか?」

ピンク「どうせなら身体に顔を描くってのはどう?」

カッスン「おぬしもナカナカ悪ヨノ〜」


リョーコが水性ペンを持って来たのだ


カッスン「ついでにリョーコにも書いてやろうか」


何故だかリョーコが頷いているのだ、一体どんな子なのだ

聖獣の僕にも理解不能なのだ



カッスンはリョーコのおなかに落書きを始めたのだ

乳首とおへそを活かしつつおっさんの顔を描かれながらリョーコは少し悶えているのだ、一体どんな子なのだ


カッスン「出来上がり!我ながら傑作」


ピンクレンジャーが腹を抱えて苦しんでいるのだ


ピンク「息が、息が、できなひ…、くるひ…」



カッスン「さて、次はユーミちゃんの番でチュよ〜」


ユーミちゃんが危機一髪なのだ! 何とかしないと!!



次の瞬間!

ユーミちゃんの身体がムックリと起き上がったのだ


カッスン「おっ、おお…お早う、」


ユーミちゃんの目は未だに虚ろなのだ


ユーミ「お早うなのだ」


ピンク「…なのだ?」



驚いたのだ!

僕の思った通りにユーミちゃんが動くのだ、というか、僕がユーミちゃんになっているのだ!


と言う訳で、僕は憑依のやり方を覚えたのだ!

これからはますます僕たち一心同体だね! 頑張ろうねユーミちゃん!


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