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初めてのすれ違い⑨ 沙織視点

ことの発端は、


「今回のことって距離がありすぎたからだと思うんです。また同じことにならないように下の名前で呼び合うようにしませんか?」


という佐藤くんの提案だった。

この提案には私も一理あった。


(確かに。お互いに距離があるからわからなくて不安になってしまう)


だからお互いのことをこれからゆっくりと知っていけばいい。その手始めとして下の名前で呼び合う。


「うん。それいいかも」


私は佐藤くんの提案にのった。だけど


「じゃあ、まずはぼくから」


いざ下の名前で呼ぼうとすると


「さ、さお、さ……」


なんか恥ずかしくて


「ふしゅぅぅ」


ゆでタコのように真っ赤になってしまった。

そのまま黙ってしまったので、代わりに私が名前を呼ぼうとした。けど


「し、しゆっ、し……ふしゅぅぅ」


私も呼ぼうとしてパンクした。

ただ下の名前で呼び捨てにするだけなのに、なぜか恥ずかしくて言えない。


「……っ!」


意を決して佐藤くんが立ち上がった。

覚悟の決まった顔で


「さ!さおっ!さ……ふしゅぅぅ」


言おうとしたけど言えなかった。対するわたしも


「し、しゆ、しゅ……ふしゅぅぅ」


言えなかった。


(もう私32歳なのにー)

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