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三国同盟

 SSTT以外の3大国で無傷に近かったのは、ウェザース歴1999年3月末の時点で、もうKDAOだけであった。4大国の中でも最弱?と評判のKDAOしかまともな戦力を保持していない事は、ウェザース市民をさらに不安にさせた。

 しかし、このKDAOが最弱と言う評判には疑問符がつく。40万人もの大軍勢をHRKに派遣しておきながら、まだ常備軍(詳細不明)を本国に残しているのだとすれば、実力的にはSSTTと同格のものを持っていると試算できる。だが、それはSSTTにも言える事であり、遠征軍と常備軍とは別に配備している可能性があり、SSTTの最精鋭部隊は本国に残していると考えられる。

 ウェザースのミリタリーバランスの試算はかなりいい加減なものでおり、尚且つ表面的だ。素直に開示したAMTOCとHRKが、痛い目を見たのは一目瞭然。実力を隠してきた背景には、ウェザースのバランスオブパワー(均衡)が関係している。それは単にKDAOとSSTTが事実上二大大国が超大国として君臨する事によって生じるスタビライザー(安定化装置現象)により、長い事平穏を保って来た。KDAOは遠征軍の数だけを申請していた為、巷での最弱説が闊歩した形であった。

 いずれにしても、これまでの1000年に一度の大災害は、そのほとんどが天災であり、その度に現れた女神の仕事は、それにより混乱する事を防ぎ、その神がかった力で、激甚的な被害を防ぐのが、主な仕事であった。その任務が終われば歴代女神達は元の世界(アース)に戻って行くと言う噂はある。しかし、今回の様な戦争による人災は歴代女神も経験しない事であった。ウェザースで命を落とせば、アースに帰りたいと願うも難しいだろう。

 何故想像神は、良好に過酷な運命を与えたのか?そして、何故彼女なのか?その理由は物語を少し進めてから明かそう。ウェザース歴1999年4月上旬、未だに進軍して来ないSSTTに対して、KDAO、HRK連合軍は、奇襲攻撃を画策していた。火薬や大砲の無いウェザースでの戦いの基本は剣や槍等と言った原始的なものであった。中長距離は弓矢と言うのがウェザースでは、常識であったのだ。

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