表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/124

アシダカ蜘蛛


アシダカ蜘蛛を知ってるかい?

手のひらサイズの大きな蜘蛛さ。

ネットじゃ軍曹と呼ばれてる。


食事はゴキブリ。巣は持たず、

放浪癖ある粋な奴。


残らずゴキブリ殲滅したら

次のお家へ移り住む。

衛生守るすごい奴。


おととしの夏の事。

実家の母が言いました。

「バルサン使って虫退治するわ。」

「えっ?やめた方がいいよ。この家、ゴキブリでないじゃん」

「でも、使ってみたいの」

「やめなよ。もしかしたらアシダカ蜘蛛がいるかもしれないよ」

「何、それ?」

「ゴキブリ食べる益虫だよ」


さんざん止めたのに、母はバルサンを使って虫退治をしてしまった。

家に帰ると一匹の大きな蜘蛛が縮こまって死んでいた。

ゴキブリの方は成長途中の小さな奴が二匹いた。


「おかーさん、このクモだよ。だからやめろって言ったのに」

「でも、死んじゃった。仕方ないね」

当たり前だろ。殺虫剤使ったんだから。

死ぬに決まってる。


次の年から大変だった。家がゴキブリだらけになったのだ。

ゴキブリホイホイをあちこちに仕掛けながら

スリッパを手に、出没するゴキブリを追いかける母。

自業自得だ。人の忠告は素直に聞こうね。


あっ、ホイホイ踏んずけた。中をのぞくと

六匹が引っかかっていた。


今更ながら軍曹の働きぶりがすごいと思った。

貴女のおうちにもいるかもしれない。


衛生に気を使ってないのに、ゴキブリが見かけなくなったら

それは軍曹がお仕事してる証拠です。

アシダカ蜘蛛を見かけたら決して殺さず見守ろう。

G様を残らず駆除をしてくれたなら、勝手に家を出ていきます。

ほんの少しの辛抱で家の衛生保たれる。

益虫の話、貴女は知っていましたか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ