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無知が招く悲劇

こんにちは、紫雀です。


私が高校生の時の話です。


当時、汽車通だった私は

青谷という田舎の高校に通っていました。


下校時間

毎日、同じ道を通るのでは面白くないので

たまに回り道や、近道をして駅へ向かっていました。

その中のひとつに墓地を抜けるコースがありました。


道らしからぬ所が気に入ってよくそこを通っていたのを覚えています。


その道筋の小高い丘を登りきったところに

一軒の民家がありました。


頃は秋、あかとんぼが群れて、たくさん飛んでいます。

その民家の前に、4、5才くらいの男の子と女の子がいました。

赤とんぼを捕まえようとして、虫取り網を乱暴に振り回しています。


うん、うん、わかる。こんなにいれば捕まえたくもなるよね。


そう、思いながら、そばを通り過ぎようとしたときです。

こんな会話が聞こえました。

「お兄ちゃん、とんぼ動かないよ。どうしたのかな」

「ほんとだ。さっきは動いてたのに」


見ると

足元にかがみこんでいた女の子のそばに、

数匹の赤とんぼが死んで、動かなくなっていました。


網でとったのなら、死ぬはずないのにどうしたんだろうと思いました。


さらに、数歩歩みを進めると、後ろでカランと音がしました。


はっとして、振り向きました。


案の定でした。


通りすぎるときには、気がつかなかったのですが

男の子の足元にスプレー缶が二本転がっていました。


殺虫剤でした。


何か言おうと思ったのですが、何も言えず

寒々しい気持ちで、その場を後にしました。


悪気はないってわかってるけど


子供って残酷だよね・・・



以上、紫雀の体験談でした。


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