ソレって大丈夫なの?
こんにちは、紫雀です。
短大時代のお話です。
ある日の事、演劇部の同級生。アイちゃんの家に泊まりに行くことになりました。
アイちゃんは、私より大柄で染めてないのに、ハニーブラウンの不思議な髪の色をした女性でした。
食事を終えてお風呂に入り歯磨きしてから、布団をしいて、いざ就寝となった時。
どこからともなく持ってきた薬箱を開けて、彼女はこう言いました。
「あ、今夜は頭痛がきそうな予感、頭痛薬飲んどこうかな」
え?
「そんな事、わかるの?」
「うん、わかるよ、絶対痛くなるとおもう」
「……ふーん」
「おなかも痛くなりそうな予感がする、胃薬ものまないと」
え?胃薬も飲むの?
まだ、痛くなってないし。
「興奮して眠れない気がする。やっぱり睡眠薬も飲んどこう」
薬箱の中に所せましと並ぶ瓶が、カチャカチャと音をたてた。
医者でもないのに、たくさんの薬瓶がある事にギョとした。
どんだけ薬もってんの、っていうか……そんな飲み方でいいの?
薬って『気分』や『予感』で飲むものなの?
彼女、……長生きできないかもしれない。
その時マジでそう思った。
十人十色、つくづく色んな人がいるなと思った。
以上、紫雀の体験談でした。