子供が持ってる不思議な力。
こんにちは、紫雀です。
子供って不思議な力を持ってるよね。
例えば体内記憶。
羊水の中で丸くなってプカプカ浮かんでいたとか、
お母さんの声を聴いていたとか。
子供によっては生まれる前の記憶まであって
お空に浮かんでてママとパパを見ていたよ。
このうちの子供になりたいと思ったからお腹の中に入ったの。
って言われたり……。
ものすごく感動的でドリーマーな話。
うちの子にはなかったけど実際に聞いてたらたぶん泣いちゃう。
ひとまず、この話は置いといて
今回紹介するのは私のママ友の話。
友達が結婚して息子が三歳になったある秋の日の出来事。
となりの家の庭先で雀がちゅんちゅん鳴いていた。
なんだか、騒がしいくらいの声。
そこで、子供にたずねてみた。
「今日は雀がうるさいなぁ。なんであんなに鳴くのかなぁ?」
「柿がないっていってるよ」
「えっ、柿がない?」
「うん、柿の実が一つもないって、言ってる」
彼女はベランダに出て息子と一緒に庭先を見た。
「ほんとだ。一つもないわ」
お隣の庭に植わった柿の樹。
この間までたわわに実がなっていたのに
ひとつ残らず収穫されていた。
『子供ってすごいな』と思った彼女。
しばらく子供と一緒にベランダで雀を眺めていると
下の階から、赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた。
そこですかさず聞いてみた。
「あっ、ひろ君の泣き声だ。なんで泣いとるのかな」
「栗が熱いって言ってる」
「えっ、くり?」
「うん。そう言ってるよ」
彼女はすぐに下の階に行き、事の真相を確認しに行った。
ひろ君のママは言った。
「あのね。ついさっき栗ご飯を炊いて、子供に食べさしたら熱かったみたいで」
という返事が返ってきたという。
ねっ、不思議な話でしょ?
幼い時には誰にでもあった力かもしれないね。
子供はなんでも悟っちゃう。
ってまぁ、そういう話。