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一益と今後のこと

「やるね。たいしたもんだよ」


「某、鉄砲だけは自信があり申したが」


 織田四天王滝川一益はやはり出来る男だった。


 得意なことはと聞くと鉄砲だというので、撃たせてみたら本当に上手い。


 ただジュリアの方が上手くて本人は落ち込んでるけど。


 まあ欠点もない訳ではなく、バクチ好きで一族から追放されて津島に居たんだと。


 出身が甲賀で以前には六角に仕えていたみたいだけど、バクチ好きを嫌われたのか。


 バクチはねぇ。


 史実を見る限りだと身を滅ぼす程じゃないなら構わないか。


「忍ですか? 某が言うのもどうかと思いますが、あまり信用しない方が宜しいかと」


 それともう一つ。


 一益は噂というか歴史にて可能性を指摘されていた通り忍術にも精通してるようだが、そこを聞いたらあまり表情が芳しくない。


 未来だと忍者は創作の為か、忠義に厚い密偵のイメージがあるけど実際は違うらしい。


 裏切ることも珍しくないし、野盗などの半ば犯罪者のような者も多いのだとか。


「まともなのもおりますが、大半は士官してますな。ほとんどは六角家ですが」


 現状では情報収集に不足はない。


 虫にしか見えぬ超小型の偵察機をあちこちに飛ばして、情報を集めては宇宙要塞の指令室で分析しているからね。


 ただ将来を考えると人間の諜報組織も欲しいんだけど。


 今は人に擬装させたロボットで代用してるけど人はすぐには育たない。


 判断に迷うのでエルに視線を送ると否定の表情をされた。


 現状で六角家は敵に回したくないし、得体の知れない者を育てる余裕もないか。


  一益は当面はエル達の教育を受けて貰わないとダメだし。


 それに中途半端に忍者を組織するよりは、初めから近代的な諜報組織を立ち上げるべきか?


 人が足りないなぁ。


 素人のオレでも分かるほどに人が足りてない。


 信長はまだ嫡男でしかないし、雇える人も限られてる。


 出来れば無駄にプライドが高くなくて、応用力のある人が欲しい。


 人を使う立場になって史実な信長の苦労が分かるね。


 秀吉が重用されるはずだよ。


 木下兄弟とか居たら確かに使いたくなる。


「忍が欲しいのか?」


「いえ別に忍でなくても構わないのですが、人が足らないだけです。うちの奥さんも有限ですから」


「某の縁者で良ければ呼び寄せましょうか?」


 オレとエルが悩んでるのを信長と一益も察したようだけど、この二人有能なんだろうね。


 家が完全に人手不足なのを理解してるっぽい。


 一益が縁者を呼ぶというので頼んでおこう。


 もしかしてまだ子供の前田慶次も一緒に来るかな?


 確か滝川一族だったはず。


「お願い出来ますか?」


「はっ、お任せを」


 オレが抱えてるアンドロイドは百二十体。


 ただし現状でも宇宙要塞の維持と、要塞で製造してる様々な物の製造や資源の入手に、情報収集とかでそれなりに人員は使ってる。


 小笠原諸島にも何人か置いてるし、予備戦力も残したいので、そう次から次へと尾張に連れてくる訳にもね。


 今は一益と信長の小姓や遊び仲間の悪ガキ達を教育して、将来の武将というか士官候補にするしかないか。


 本当は津島とかに集まってくる浪人とか訓練して職業兵士にしたいけど、それやると反発が大きいだろうしな。


 まだまだやらねばならないことは多いね。


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