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尾張の虎・その一

 那古屋城に登城した数日後には早くも信長と信長が集めた手勢二百名と共に末森城に向けて那古屋を出発していた。


 信長は荷物が届き次第と考えていたようだが、信秀への献上品は予めエルが用意していたと伝えるとすぐに行くぞと決めちゃったんだよね。


 那古屋と末森の間は織田弾正家の勢力圏なのでいきなり山賊や浪人に襲われるなんて早々ないらしいが、献上品が献上品なのと目立ちたがり屋の信長の性格から二百もの手勢に荷車十台を運ばせてる。


 前田利家こと又左衛門なんかは槍まで持ってきてるし、先日届けた百丁の火縄銃をそのまま手勢に持たせてるし。


 信長の格好に至ってはいつものうつけ様の格好だよ。


 これでどう言われるか楽しみなんだろう。


 正直信長はこの時代の武士の矛盾をすでに理解してるんだろうね。


 過去の権威で土地を治めようとしながらもそれを否定してるのも武士達だし。


 都合が悪くなると乱世ならば仕方ないと言えば済む話でもない。


 史実の信長は晩年になれば家臣に厳しくなっている面もある。


 もしかしたら平気で裏切る癖にプライドだけは高い武士達に疲れてたのかもしれないな。





「若。戦に行くみたいっすね!」


「ああ。戦だ」


 信長の手勢はみんな同年代の悪ガキだ。


 恐らく日頃から鷹狩りなどしてる面々なんだろう。


 未来風にみればヤンキーなんかが集まってるようにしか大人からは見えないだろうな。


 流石に鎧兜までは着てきてないが手勢は火縄銃と槍で武装してるので戦に行く雰囲気に似てるらしい。


 ただ又左衛門も勝三郎も他の連中も理解してないだろうね。


 信長の行動は本当に家中に対する武力を使わない戦なんだということに。


 母の土田御前が信長を疎み弟信行への家督継承を主張してる話は尾張では有名だし、末森自体がほぼ反信長派であることはこの時点でも明らかだった。


 帰ったら信長の小姓や遊び仲間の教育をエルに相談するべきかもしれないな。


 はっきり言えばオレは未来では普通の取り柄のない庶民でしかないが、それでも未来の社会や学校で得た教育や経験のおかげでここ戦国時代では他の連中よりも物事が見えてるつもりだ。


 信長と同じとは言わないがもう少し広い視野と世の中を理解する知識や価値観を育ててやらねば、この先信長に着いていける者は少なくなってしまうかもしれない。


 消毒などの応急措置や衛生という概念も必要だし、いつまでも尾張の土豪や富農の息子では困るのは彼等だろう。


「かず。何を考えてる?」


「せっかく人を集めたのですから帰りに鉄砲で狩りでもしにいけばどうかなと。猪とか鹿とか美味いですしね」


「一馬殿。玉薬は高価ですし平手様に怒られますよ」


「玉薬は私が出しますよ。若様が毎日飯を食いに来るのでそろそろ猪肉が足りなくなってますから。」


「たわけ。お前が贅沢過ぎるのだ。……だが狩りは行くか」


 少し考え事をしていると突然信長に声をかけられていた。


 この人本当によく見てるよね。


 流石に教育の話はエルに相談しないと言えないけど、勝三郎達に火縄銃を使わせる経験はここまで来たなら積ませてやりたい。


 オレもここ数日少し練習したけど、意外に難しいんだよねこれ。


 信長もオレの意図を理解したのだろう。


 それに主君に挨拶に行った帰りにその足で獣狩りをするなんて、きっといい噂になるだろうしね。




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