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エピソード58 年越しそば

 そんなこんなで。

 今年も大晦日の時期がやってきた。

 俺はいつも通りボルケイノにて仕事だ。ボルケイノには仕事納めだとか仕事始めだとか、そういう概念は全くもって存在しない。だから大晦日も営業するし元日も営業する? ブラック企業? いやいや、きちんと休みは取れるし休みたい時に有給が取れるからこれでも結構かなりの好待遇ではあると思うのだけれど。

 大晦日の営業を終えたボルケイノは、後片付けをしていた。とはいえ、正月の準備をする訳ではない。

 だが、やることは、メリューさんがいたくお気に召したようで、どこか日本式だ。


「ケイタ、出来たぞ」


 料理が出来たと聞いてカウンターへと向かう俺。

 そこにあったのは、年越しそばだった。

 昆布だしにそば、プーシュリン(異世界で言うところの海老)の天ぷらが二尾も入っている。


「美味しそうですね、これは」


 俺の言葉に、メリューさんは苦言を呈す。


「美味しそう、じゃない。美味しいんだよ、私の料理は」

「……それもそうですね」


 箸を使って、一口啜る。

 昆布の風味が口の中に広がって、美味い。

 天ぷらもサクサクしていて、流石メリューさんと言ったところだろう。


「……美味しいですね。流石、メリューさん。何でも形にしてみせますね」

「それが調理師の矜持だからな!」


 こうして今年も、年が明ける。

 来年も良い年になりますように、と思いながら俺はまたそばを啜るのだった。

今年もありがとうございました。

また来年もよろしくお願いします。

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