愉快痛快
《なまえ?たしか、せが、せが、いちど頭を割られたせいかどうも記憶が。セガでいいです。15です。おそらくは》
女の子の名前ではない。
《おふたりとも、すごい数値ですね。ガルバさんもスキル付きの武器を持っているし。古参のプレイヤーさんだったんですか》
なにをいっているんだ?
「種。少々お待ちを。女子会してきます」
ガルバはセガを連れて境目まで戻っていく。あっ。キルキル棒で。
何やら全身ぺたぺたしたあと、脱がした服で縛り上げ、セガを引きずってきた。移動の意味あったのだろうか。
「彼女はステータス閲覧という魔法を持っています。それと、ここをゲームの世界と思っています」
ゲームか。シャチといたときはもっと紙媒体なファンタジー路線だった気がするが。いや、それは俺だけか。シャチにとってはここは地獄で、シャチのなかで俺は、悪人たちをばったばったと蹴散らす王子様だったのだ。愉快痛快ヒーロー活劇・モロリもあるよ!だ。何を考えているんだ俺は。どうした。まだ立ち直ってないのか。そうか。そうだ。あいたいな。
「彼女も人間ではありません。改めまして。継承魔法でミュータントになりました、ガルバです」
すごいな。何こいつ。やりたいほうだいだ。
「このステータス閲覧は便利ですね。今まで感覚で把握していたものが、デジタライズされてわかりやすくなりました。知識のほうは役に立ちませんね。年齢相応のうぶなメスガキです」
ひどいな。辛辣である。子供どうし仲良くすればよいのに。
「ふうん。種も人間形態で魔法が使えるようです。ちょっと変身してみてください」
さっそくステータス閲覧とやらを使っているのか。継承魔法と言っているが、無法のほうが正しいのでは。相手を襲うのが発動条件なのだろうか。俺も継承されちゃうのか。歯をくいしばっておこう。
《ぱしゅ ぐらっ》
水の幻に包まれた。何こいつ。やりたいほうだいだ。
「種。種族も変わりましたし、また試してみましょう」
まて、セガが目覚めた。せがががが。
「うぶなガキに見せつけてトラウマにしてやればよいんですよ。何でしたっけ?性欲に溺れても、良心や罪悪感がなくなるわけじゃないんでしたっけ。どうせ性欲もなくならねぇだろ?だったら思う存分たのしめよっ。背徳をっ。あはぁっ」
修羅道にはいり、鬼畜から悪鬼羅刹へと進化したようだ。感動で泣きそう。




