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「店長、一生のお願いですから
オレにチャンスを下さい!」
ガバッと頭を下げて、雄輔さんが言う。
「何のことかさっぱり分からないんだけど。」
あきれ顔の店長に、雄輔さんは
呆れるくらい直球でとんでもないことを言った。
「コイツを温泉に連れてってやりたいんです。」
おばさんは、一瞬ぎょっとした顔をして
まじまじとあたしの顔を見た。
「あんた、雄輔と温泉行くのかい・・?」
「行くわけないでしょ。何言ってんですか!」
バッサリ否定するあたしに
「ぜってー連れてくから!
着いて来いっつーったよな。」
「行くと言った覚えはないから。」
「行きたそうだったじゃねーか。」
「あなたの勘違いです。」
大体ねぇ・・・・おばさんの前でオトコと泊りで
どこかに出かけるなんて話、
普通はありえないでしょ!
一体何考えてんだか・・・・
あ・・・・雄輔さんは、店長があたしのおばさんとは
知らないわけで、悪気はないのかもしれないけど
これで二人して休みとったりなんかした日には
おばさん経由で親に筒抜けなわけでしょ?
何が何でも行くわけにはいかないじゃない!
恥ずかしすぎる・・・
「店長、協力してくださいよぉ!」
おばさんは、苦笑しながら
「まぁ、本人次第だねぇ。
頑張ったらご褒美として休みあげないこともないけど
あの店で二人も抜けるとなると、
ちょっと大変だからねぇ・・・」
なんて言ってる。
あの・・・、心配しなくても休みませんって・・・・
「お土産奮発しますから♪」
・・・・・・・・・・
おばさん、お土産には釣られたりしないわよね。
「ま、店に戻ってから考えることにしようかね。
なんせ、店の実態があたしにゃ今のところ
全く分からないからねぇ。」
そんなぁ。
あたしが、せっかく頑張ったのは
自分の首を絞めるためだったんですか!
書類も、商品管理も、しっかり整理して管理しておいたのに・・・
おばさんが後でえらい目にあわないように
日頃の雑務もパソコン処理も
頑張ったってのに・・・
悪いけど、ミスするようなあたしじゃないんですって・・・




