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さくら咲く  作者: みほ
10/110

海外出張だけでなく、菊池課長には


仕事をいろいろ教えてもらい


いつかあこがれの先輩になっていた。


仕事の上でも人としても。



「お前、頑張ったなぁ。」


そう言ってニコッと笑ってもらえるのが嬉しくて


毎日仕事をするのが楽しかった。


仕事のフォローも出来ることはないか


次々考えて、みんなが仕事しやすいように


出来ることを探して仕事した。



例えばコピー用紙の補充。


例えば出先から帰って来た時の冷たいお茶。


例えば、一杯になったゴミ箱のゴミ捨て。


簡単だけど、めんどくさい仕事は


率先して黙ってやった。



気付かない人は気付かないけど


課長はそんなあたしを優しい目で見てくれた。


そして、


「ありがとな。」


って、声をかけてくれた。


それがあたしにとって、何よりうれしかった。







「あたしだって、その気になれば


あの位話せるわよ。」


片桐さんがあたしを睨んでボソッと言った。


「頑張ってくださいね。」


極力嫌みにならにようにあたしは答えた。



「なによ!ちょっと出来るからって


調子に乗らないでよね。」


何が気に入らないんだか


片桐さんがそう言って突っかかる。


勝手に言ってればいいけど


ちょっと癪だから一言だけ言った。



「その気になれば出来るなら


次からはお願いします。


私はただのバイトですから。」



仕事しながらの英会話教室は


並大抵の努力では続かなかった。


今はもう、あんな風には頑張れない。



菊池さんがいたから頑張れた。


でも・・・・・



あたしにはもう頑張れない。


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