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さくら咲く  作者: みほ
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「いらっしゃいませ!」


来店したお客さんに向かってみんな元気な声をかける。


それに対しての返事はないのだけれど。



「いらっしゃいませ…」


あたしも一応声を出す。


そういう決まりになってるから。



そしていつも、気付けば手元だけを見て


与えられた仕事を黙々とこなす。



そんなあたしを見て


先輩店員の片桐さんは小さくため息をついた。



「ちょっと・・・もうちょっと元気よく挨拶してよね。」


荷物を運んで倉庫から出た時に


片桐さんに言われた。



「はい、分かりました。」


素直に返事はしたものの、


その声はとても暗くて、


片桐さんはまた、今度は大きくため息をついた。



「あのバイトの子、どうにかなんないの・・?」



呆れたように言う片桐さんの声を聞きながら


『どうにもしないから』


と、心の中でつぶやく。



「まだ、慣れてねーから仕方ねーじゃん。


そのうち慣れるんじゃねーの?」



もう一人の先輩店員、雄輔さんの声が聞こえた。



『悪いけどそうは思えないわ。』


あたしは心の中でまたつぶやくと


よいしょと荷物を抱え直して


歩き始めた。


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