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魔王の娘と四天王の息子  作者: アッキ@瓶の蓋。
最終話 そして永久に……後、勇者を

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そして報告を……

 ガンマ・デーメオンは我が父ながら良く分からない父親だった。『愛』を語り、そして機械を作るだけしか我は父がどのような者かを知らずにいた。だから、僕はあの父親が何を考えているのかは知らない。何故、生きているのに僕達の元に来ない理由にも僕達には分からないのだ。



「元々、ガンマ・デーメオンは愛ばかりは言う科学者じゃったからの。それ以外に何を考えているかはさっぱりじゃわい」



 と、僕とユメ(僕はほとんど呆然とした状態だったから、夢が喋っていた)の2人の話によって、事態を掴んだとされているセドーマ様はそう言っていた。

 死体が蘇るなんて考えたくもないから、恐らくはあの時の死体は姿が同じだけの影武者か何かだったんだろう。ホムンクルスで科学者なあの父親の事だ。もしそんな風にやったとしても考えられる話だった。



「……しかし、そんな風にして何が目的なのでして? 電気を集めても、力にはならないんでしょ?」



「そうだね。僕も生体の氷の力があるけれども、冷風や吹雪を集めても強くはならない。だから、ガンマも電気を集めたとしても、強くはなれない……はずなんだが」



 電気を集めただけで強くなれるのならば、我が父はもっと前にやっていたはずであり、僕も同じことをやっていたはずだからだ。だから、これは少し可笑しいのである。良く分からない。何が目的なんだろう?

 いや、それよりも……あの父親が何を考えてんだか。



「難しい事は分からん。だが、何かを企んでるのは確か」



「いや、それは分かるのです」



 ウサギが神妙な声で当たり前の事を言って、パテカニア様がウサギに落ち着いてと頼んでいた。



「兎にも角にも、どうにかして奴の目的を知らないといけないのじゃな」



「ならば、場所だけでも知らねばならないな。そうしない限りは、いくらやっても無駄なんだから」



「……で、ですね」



 そう。僕達は知らないといけない。



 あの父親、ガンマ・デーメオンが何を考えており、何をしようとしているのか。僕達はそれを彼女の口から聞かなくてはならないのである。

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