キャバクラに行こう! キャバクラは2人連れで!
只今、僕達は情報収集のためにとある場所に居ます。
そこはセドーマ様やパテカニア様の2人では入れない場所で、僕とユメの2人でしか行けない場所。最後にそれなりの情報を得るような場所である。とは言っても、ここに入るのはそれなりに苦労した。何故かと言うとここに行くにはユメにそれなりに説得に時間がかかってしまった。けれども、だとしても……
「……お、お兄ちゃん////// い、行くよ//////」
「何を言っているんだ、お前は」
と、僕は言う。
彼女は服を脱ぎかけて、もう既にいつでも準備完了と言っても良い状態である。何の状態とは言わないが……。まぁ、この場所も場所だしな。
ここはキャバクラ、『ハーティクル』。男と女がいちゃいちゃするために作られた、このテクシス海岸で一番初めに作られた店である。
テクシス海岸は確かに店も開けないような場所だったらしいのだが、この店、『ハーティクル』が温泉を使った経営を進めて行った結果、今のような大規模な街を作る事に至ったらしい。そして僕としてはこの『ハーティクル』にこそ何か秘密があるのではないかと思ってここに来た訳だ。セドーマ様とパテカニア様では入れないし、僕1人だったらそう言った目的でやって来たと思われて監視と言う名の女が付けられるだろう。その分、ユメと一緒に入って
「ちょっと場所、使わせてくれない?」
と言ったらあっさりと入れた。多分、ユメがサキュバスだから本当にそう言った目的で使うと思ったのだろう。そう言った事では無いのだけれども。
で、僕とユメが割り当てられた場所に行くとユメが顔を赤らめて迫って来たのだ。
「で、でも//////」
「良いからさっさと調べるぞ。ほら、服着ろ」
「はーい……」
さて、探るとするか。
僕とユメはここの調査から開始した。
「何かあったか、ユメ?」
「……ううん。キャバクラにしては温泉があるなと言う事くらいしか……」
『ハーティクル』で働いている人の視線を避けながら僕とユメは探っていた。幸いなことに下からの温泉の熱気が邪魔していて、監視カメラは無いために働いている者達の視線を避けるだけと簡単である。とは言っても、探れば探るほどただのキャバクラにしか見えない。可笑しいのはやはり、
「……温泉の熱気、か」
「……そう言えば、街全体が温泉街だったよね」
確かにそうだ。初めから温泉の盛んな所でないテクシス海岸なのにも関わらず、どんなお店だろうとも温泉に関わる物ばかりで、湯気も多く出ていた。
「つまりはこの『ハーティクル』は温泉のような熱気がポイント。何かあるとすれば、この熱気と言う事か。よし、これを早速、セドーマ様とパテカニア様に伝えるぞ」
「あ、あの……私はお兄ちゃんとここでやりたい、んですけれども?」
「卑猥な事を言うな、ユメ」
あれ? サキュバスならばこれで正しいのか? まぁ、どっちだって良い。
「延長料金が付かない内に、帰るぞ。ユメ」
「……はーい」
ユメは本当に不服そうな顔でそう返事をした。




