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魔王の娘と四天王の息子  作者: アッキ@瓶の蓋。
第3話 愛に生きる女

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23/60

ベータとユメ、初めての共同作業。ハート♪

 敵は2人。リュウト・フレイムとフローネ・アクア。確か『火』やら『水』やら言っていた。つまりそれだけその2つの事に関しては、自信があると言う事。ならばそれを逆手に取ってしまえば良い。



 今、彼らは吹っ飛ばしたはずのセドーマ様とパテカニア様を探しているでしょう。それと同時にこの家に居るだろうユメ、ひいてはそのセドーマ様とパテカニア様が居る事が知られているので僕が居る事もばれているだろう。と言う事は彼らは警戒しながら僕らの事を探していると考えられる。つまり奴らは警戒しながらこの屋敷を調べているだろう。そう考えれば、奴らの隙を突いて攻撃する事も可能である。



 まずは一撃必殺。奴らの連携攻撃を失くす。

 リュウトの無駄に大きい攻撃の後に、フローネの巧みな水捌き。また、その逆。そして2人の合体技。奴らはそれぞれ2人で戦っていたからこそ、セドーマ様とパテカニア様を倒す事が出来たのだ。つまり、最初にどちらかをやっつければ済む話。

 僕達は今、1階のある廊下の上の天井に居る。天井と言っても、別に暗いとか埃っぽいとか言った物はない。どうやらユメはこんな、普段誰も行かないような場所まで綺麗に掃除しているようだ。おかげで埃で咳を出して見つかる危険性はない。



「ユメ。まず僕がフローネを僕の銃で凍らせます。君はその凍ったフローネをお得意の弓矢で撃ちぬいてくれ」



「う、うん。分かった」



 ユメの武器は弓矢である。僕と同じ遠距離系の武器であり、火力には劣るがその代わりに軌道変化や数量で押し切るサキュバス達が良く使う武器。



「あ、あなたの(ハート)を狙い撃ち?」



「……上手い事、言ったつもり?」



「ち、違う! サキュバス族の伝統的な名言! わ、私、そんな痴女じゃないよー!」



 いや、確実にその格好は痴女だろう。何でほぼ紐なんだよ、サキュバス族って。これが制服なのだろうか。嫌な文化である。



「おにいちゃんのバーカ! おにいちゃんのバーカ!」



「はいはい。馬鹿で結構ですから、ちょっと黙りましょうね」



 そう言って、僕は彼女の口を手でふさぐ。折角、隠れているのにばれてしまうじゃないですか。



「やぁ……! あぁん……! ちょっと、いきなりは駄目。まだ心の準備が……」



「何と勘違いしてるんだ。後、喘ぎ声は最高だな」



 それで十分、ビデオとして稼げると思うぞ。人間界も魔界もエロい所で大金が動く場合があると言うのは同じだからな。



「そ、それって//////」



 何を勘違いしてんだ、お前は。そして顔を赤らめんな。

 こんな事で顔を赤らめてしまうサキュバスなんて――――――――需要は確立できそうだな。うん。



「フハハハ! フローネ! どうやらここには居ないようだぞ!」



 そんな事をしていると、突然大きな声が聞こえて来る。あの声は―――――確かリュウトとか言う無駄に暑苦しいゴーレムの声だよな。



「あらあら。そんなにがっついても駄目よ。こっちが追い込んでいるんだから、余裕を持って行きましょうよ、あなた」



 そしてその後ろから、標的(ターゲット)にしているフローネの声が聞こえて来る。まだどちらも姿を見せていないけれども、声や性格から考えて前にリュウト、後ろをフローネが歩いているのだろう。さっきもそうだったし、あのフローネはやけに『女』を気にしていた。つまり女らしい行動を気にかけて、いつも生活していると考えられる。

 そんな彼女がわざわざ汗をかいてまで走っているとは考えられない。つまり彼女は悠々と歩いていると推測される。歩いている程度ならこっちのもの。後はタイミングさえ見計らえば、当てるのは100%大丈夫だろう。



 僕達の下をリュウトが偉そうに歩いて行く。もう少しすればフローネもこちらに来るだろう。あの2人はどうも別れずに行動しているみたいだからな。



「ユメ。準備は良いか? 凍らせたらお前の弓矢で、間髪入れずに射ぬけよ」



「う、うん////// 私はもう準備万端だよ、おにいちゃん」



 顔を赤らめながら、何故か床を用意しているユメ。こう言う所はサキュバスらしいが、今は戦闘態勢前なので自重して欲しい。



「あらあら、待ってよ。そこまで速くしなくても敵は逃げないと思うのに」



 とことこと歩いているフローネは、僕達の真下を通過する。通過した所で、僕はユメと目を合わせる。合わせて目配せで2人で顔を合わせて作戦を開始する。

 気づかれないように天井の板を外して、相手を見据える。そして僕は銃弾を構える。狙いはフローネ・アクアの水の身体。



 生体銃に氷の生体エネルギーを注いで行き、僕はその氷のエネルギーの銃弾をフローネの身体に標準を合わせて発射する。



「コールドレイ!」



 僕の放った銃弾は的確にフローネの水の身体を凍らせていく。そしてその氷結の力によってフローネの身体は凍り付く。そしてその凍り付いた身体めがけてユメは弓矢を引く。弓矢を引く彼女。



「―――――――鋼鉄弓矢、一陣!」



 彼女は弓矢を発射する。発射された弓矢は銀色の輝きを持って飛んで行き、フローネの凍った身体を破壊する。フローネは小さな氷のくずとなって地面にばらばらと落ちて行った。



「――――――よし、これで良いか」



「で、出来ましたね。はい。後は、リュウトと言う灼熱の土人形(ゴーレム)さんを……」



 そう言い切った時、



「おぉ――――――! フローネを殺しやがって許しはしない!」



 と全身に炎を纏ったゴーレム、リュウトが目の前に現れていた。後はリュウト、あいつをなんとかしなくては。

 後はリュウト。こいつをなんとかすれば、20億人間円相当の価値をする物は僕のモノだ!

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