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魔王の娘と四天王の息子  作者: アッキ@瓶の蓋。
第2話 顔芸勇者? いえ、喋れないだけです

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器用? いえ、僕は憧れない

『▸A:攻撃を食らうが良い! アイテム連打!

  B:蓮華(れんげ)蓮劇(れんげき)蓮華劇(れんげき)!』



 レイン・ヘルメンはそう言う黒いモニターにそんな文字を出しながら、両腕にアイテムを構える。左手には黒色の長刀、『炎火雲砥(エンカウント)』、右手には白色の銃、『アブラゼミ』。そして腕に付けられたのは火炎に発生して攻撃する『火炎石』で作られたブレスレットが数種類。

 『炎火雲砥』は攻撃するだけで火花を作り出して攻撃する刀、そして『アブラゼミ』は火炎を長続きさせる油を放つ銃。そして『火炎石』は炎を見つけると共に光線を発射する物体。



 あの3つから放たれる攻撃は言いますと……



「「「火炎攻撃!」」」



『 A:正解!

 ▸B:正しい選択だ!』



 勇者は『アブラゼミ』で地面を油塗れにする。そして『炎火雲砥』で地面を攻撃し火花を発生させる。炎は油を伝ってこっちへと向かって来る。そして彼の腕に付けられた『火炎石』が光り輝き光線を発射する。



「えぇい! ブラックホール!」




 セドーマ様が闇の黒い穴を開け、そこに炎は吸い込まれる。



「アクアレザー!」



 残った炎もパテカニア様が作り出した水のレーザーによって消し飛ぶ。



『▸A:ちっ!

  B:見たか! これが器用貧乏な俺の戦い方だ!』



 ピクッ。



 僕の目にその文字が飛び込み、僕の頭にむかつく文字が刻まれる。いや、刻まれてしまった。



「……てめぇ。器用貧乏だと! 馬鹿か! 器用と貧乏の関係性は無い! 僕に貧乏と言う文字を見せるな!」



「ベータがどうでも良い所で怒っとる!」



「良いか! 器用貧乏と言う言葉があるが、僕は器用貧乏なんて認めてない!

 器用だろうと貧乏じゃない奴は大勢いる! 沢山いる! それなのに器用だから貧乏と言う変な理屈を僕に押し付けるな!

 アイテムよこせ! 金よこせ!」



「最後のただの、脅迫です!」



 あぁ、むしゃくしゃしてきた。

 僕がむしゃくしゃすると共に身体の体温がどんどん下がって行く。ホムンクルスの身体で本当に良かった。炎だったら、あいつの持っている紙幣を燃やしてしまう所だ。その点はこのホムンクルスの身体に感謝しよう。



「器用貧乏には憧れない! 器用だっても幸せになりたい! 金が欲しい! お前の金が、僕は欲し――――――――――――い!」




 僕の身体から青いオーラが立ち込める。

 あまりの僕の怒りによって、身体に収めきれない魔力が僕の身体からはみ出しているのだろう。僕の身体から出た青いオーラは辺りを凍らせて行き、辺りにあった植物も凍らせてしまった。



「なっ! てめぇのせいで怒りすぎて近くにあった素材(かね)が売り物にならなくなってしまったじゃないか! どうしてくれるんだ、てめぇ!」




『 A:逆恨みにも程がある!

 ▸B:僕の家は金持ち(笑)』



 その文字に僕の怒りは限界を達した。



「響いて凍れ! フリーズメルト!」




 僕は銃から超ド級の吹雪を放ち、勇者(レイン・ヘルメン)に攻撃する。




 なんだか変な悲鳴が聞こえた気がするが気にしない。




 こうして勇者は死んで、ただのレガシーへと変わったのであった。

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