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1人の少年
武器屋の店長は、いつもアーサーに困っていた。
「まっ待てーー!!」
明るい街並みに響く声。
1人の少年の笑い声。
「待つもんか!この武器を使って、俺は将来、ぜってー『ヌシルワ』を倒してやるんだからな!」
俺の名前は、アーサー。将来、『ヌシルワ』を倒す英雄だ!今はまだ6歳だけど、これからもーっと強くなってぜってー倒してやるんだ!
ゴツン!!
「イテッッ!?」
「ほら言わんこっちゃない…」
誰かとぶつかったようだ。
「アーサー…?」
「ゲッ…」
コイツは俺の同級生のアリサだ。
コイツに見つかると面倒くさい…。
俺はコイツが嫌いだ。
「何してんのよ!?武器屋から武器盗むなんてサイテー。そんなんだから、皆が口聞いてくれなくなるのよ。」
「うるせーな。別に、俺の事なんだから、関係ないだろ?」
アリサは口ごもった。しかし、ルールはルールだ。アリサは言った。
「と、とにかく!店長さんに謝りに行きなさい!!」
「はーい…」
そんな、平和でポンコツな日常が毎日続くと思っていた…。