第13話
「よくも兄ちゃんをやったなっっ!」
「はぁ!?」
幼い声で語られた少年の言葉にハルトは首を傾げる。
「覚悟しろっ!兄ちゃんのかた―――」
少年が魔宝剣の切っ先をハルトに向け,威勢よくこちらに向かってこようとしたところでパタリと失神した。
ハルトとこの状況を固唾を呑んで見守っていた門番が思わず目を丸くする。
「うちの玄関で何やってんだっ,クソチビっ!」
少年の後ろに立っていたのは黒髪に大きな剣を持った少年――フィリスだった。
少年の後頭部を鞘(剣入り)でぶっ叩いたのだろう,少年の後頭部にぷく~っと小さな膨らみが出来ていた。
「いてーなちくしょうっ!!」
少年がすぐさま復活し,自分の身長の半分以上はあるであろう大剣の柄を掴む。
「何目ェ潤ませながら俺にケンカ売ってんだよ。しまいにゃ反逆罪として牢屋ぶち込むぞ。」
17歳とは思えないほどのふてぶてしいセリフである。
「うるさいっ!お前もどうせアルクードの仲間だろぉがっっ!!」
少年がほぼヤケクソ気味で立ち上がる。
こんどの破壊対象(?)は恐らくフィリスに変わっただろう。
なにしろ不意討ちでぶっ叩かれたのだから。
シイハです。
この頃シイハin妄想ワールドが炸裂している気がします(汗)
ていうか誰なんでしょう,この少年。
兄ちゃんって誰なんでしょうね?←考えてない
まぁその正体は次…分かるかもしれません。かもです。