第12話
「さすがはハルトさんだなぁ!きっと毎日欠かさず修練を重ねていらっしゃるに違いない!」
「いや,きっと勉学も毎日やってるんだよ!」
2人の門番が城門の中心でヒソヒソと耳打ちを交わす。
そしてハルトには聞こえてはいないが「やっぱすごいなぁ~!」と声を揃えて漏らした。
ここでたわいない世間話は終了,左の門番は大きな城門の東側の配置に戻り,右の門番は腰に巻いてあった皮ベルトから鍵が無数に付いた銀のリングを取る。
そして慣れた手つきで無数の鍵から1つの鍵を見つけると,見上げるほどの大きな城門から数歩西に歩く。
そして1.5M程の小さな扉の前まで来ると,黒い鉄の鍵穴に鍵を差込み,90度時計回りに回した。
がちゃりと開錠音がなって木製の扉が少し開く。
「どうぞ!お気を付け――」
完全武装の鎧門番が豪快にすっ飛び,後ろの石壁に激突した。
余りの速さにぶわっと砂煙が舞う。
「何奴だっ!!」
ハルトが反射的に腰に帯びていた銀色の柄に手を掛けた。
砂煙が徐々に晴れ,門番をすっ飛ばした者の姿があらわになる。
大きく丸っこい山吹の瞳に深緑の毛髪。
そして手には不気味な赤黒い光を放つ大きな剣腹,しかもこれは魔宝剣だ。
ハルトは魔宝剣よりもその少年の容姿に驚愕した。
「子供!?」
少年の背丈は120センチ程で,大体7歳といった所だろうか。
今日は休日で,部活もありませ~ん☆
なんで少し多め…かもしれません。
あ,これを読んで下さった方にほーこくです。
シイハの活動報告を見てやって下さい♪
…どーでもいい方はスルーで