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小説家になろうラジオ大賞4

ツイてる男はツンでいる

作者: 夜狩仁志

 俺の人生は幸運続きだった。


 平凡な一般家庭から俺の人生は始まった。

 変化が起きたのは幼少期のある日の出来事。

 公園でボールを追いかけ道路へと飛び出し、車に轢かれそうになったのだ。


 その車は近くに住む資産家の車で、同い年の女の子が習い事に行く途中のことだった。

 それが縁で彼女と近くで遊ぶようになった。


 その彼女こそ、これからの人生を共に送ることとなる凛香(りんか)だ。

 今思えば幸運の女神だったのかもしれない。


 そこから俺は凛香の勧めで、名門私立学校に共に受験をし、なんと合格!

 成績もトップクラスで、生徒会長にも選ばれた!

 大学にもすんなり進学でき、凛香との交際も続き、そのまま一流企業へと就職!

 順風満帆なこの人生。


 極めつけは、その凛香と結婚することに!

 遂に婚約をし、来月には式を控えていた。政界の大物や企業家なども出席予定らしい。


 生粋のお嬢様である凛香は、勝ち気で我儘(わがまま)なところがあるが、その反面甘えん坊で一途な可愛い奴だ。


 俺は本当に幸運な男だ。


 そして俺達は一足早く新居に引っ越して、同棲生活を始めることに。


 今日、凛香は挨拶回りなどで外出、俺は一人で荷物の整理を行っていた。


 それにしても、凛香の大量の荷物。

 嫁入り道具かは知らないが、こんなに必要なのか?

 片付けてやるか。

 と、箱を持ち上げた時、1冊の本がこぼれ落ちる。



[彼氏補完計画]



 あいつの日記か?


 開いて見ると……


[飛び出してきた少年が……]


 ああ、これは俺の事だな。


[この子に決めた。私の直感がそう告げている]


 ……?


[彼には教養を身につけてもらうため、私とピアノのレッスンを受けてもらう]


 ??


[学園には根回しをして入学できる準備を……]


 ???


[就職先は……御父様にお願いして……

宝石商から彼に、この指輪を婚約指輪として……

ゆくゆくは御父様の事業を継いで……

子どもは3人、男女男で……

結婚後も体型維持のためジムに通わせ……]


 こ、これは!?


「見つかってしまったようね」

「り、凛香!」


「理想の殿方を探すより、最初から育成すればよいだけのこと。見事あなたは試練を越え、私の伴侶として相応しい人物になりましたわ」


 なん……だと?


 今までの幸運は、全部凛香の仕業で、俺は試されていたと?


「このことは想定外ですが、もう遅いですわ。来月には挙式、チェックメイトよ! さあ、観念しなさい!」


 どうやら俺は、出会った時からチェス盤の上で踊らされていたようだ。



 俺の人生、


 気が付かないうちに、


 すでに詰んでいた……

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