ちからいっぱい現実逃避③ 急かされる夢
『急かされる夢』
雨で薄暗い玄関先。
キーがたくさんありすぎて
鍵が全然見つからない。
大切な人を車で駅まで送らないといけないのに。
家の鍵がかけられない。
「あぁ、どうしよう」
なぜもう使わない鍵を持ってるんだ僕は。
なぜ人の家の鍵まで持ってるんだ僕は。
「もう駄目だ間に合わない」
今は存在しない過去の自分に囚われ、
たいして大切でもない人達に気を遣って。
いざ今、大事な君のために、
なんの役にも立てないのか。
何をしているんだ僕は。
「大丈夫よ、大丈夫。」
僕の震える手を君が握った。
途端にそこは駅の前だった。
鍵束のキーはたった2本になっていた。
玄関の鍵と、車の鍵だけ。
雨は上がっていた。
「ありがと、行ってくるね」
光の中で君が微笑む。
そこで夢は終わった。
カーテンを開けた君が笑顔で言う。
「おはよう」
毎日詩のこと考えてたら、しんどい気持ちがちょっとだけ楽になってきました。
ストレスから気をそらすって大事なんですね。