従軍慰安婦
ウソが世界中に広まった経緯
市営住宅集会所へ講演会を聞きに行った。
演題は「従軍慰安婦」。内容の要点は次の通りだった。
「従軍慰安婦」大量報道の始まりは元朝鮮人慰安婦が東京地裁へ提訴した1991年から
NHKは、韓国に行って「わかちあいの家」で取材した元慰安婦たちの生活や「労苦と怒り」の体験談を放送した。
途中、日本軍に場面が変わり、次のように解説が加えられた。
第2次大戦中、中国大陸や東南アジア、太平洋諸島を侵略した日本軍は、占領地での日本軍兵士による強姦や兵士たちの性病予防などを目的に、当時植民地であった朝鮮半島を中心に若い女性を慰安婦として前線に送った。
その数は8万人とも20万人とも言われた。
〔注1 「8~20万人」の根拠は1992年1月12日付朝日新聞記事〕
1930年代、中国で日本軍兵士による強姦事件が多発したため、反日感情を抑えるのと性病を防ぐために慰安所を設けた。
元軍人や軍医などの証言によると、開設当初から約8割が朝鮮人女性だったといわれる。
太平洋戦争に入ると、主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した。
その人数は8万とも20万ともいわれる。
〔注2 「従軍慰安婦」という造語の作者は、対談で、「挺身隊は約20万人、うち慰安婦数は約8万人と、ソウル新聞に書かれていたので、出版する際にその人数を使った旨、述べている。〕
2回目の放送は、国連人権委員会のクワラスマミ・特別報告官らが成田空港に到着する場面から始まった。
放送は「従軍慰安婦」を以下のとおり定義した。
従軍慰安婦とは、各地の日本軍が拘束して、脅迫のもとに、兵士たちに性的な奉仕をさせられた女性のこと。
しかし、クマラスワミ調査員は、日本政府の法的責任を強調し被害者に損害賠償すべきだと言いながら、責任者の刑事責任を追及するための具体的な方法については言及していない。証拠に自信がないからだろう。米軍による聞き取り調査、関係書籍、吉田清治証言、韓国政府関係者・「ナヌムの家」の共同生活者・日本政府関係者へのヒアリング結果などを元にして結論を出しているけれど、歴史家秦郁彦氏の指摘「慰安婦の雇用契約は日本軍ではなく民間業者との間でむすばれた」を「慰安婦が日本陸軍と契約を交わした」に変えたり、自分が設定した結論に合わない調査結果は改竄している。
こうして、[挺身隊=慰安婦]という虚報が世界中に広まっていった。