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恋物語の片隅で  作者: 那智
合宿
63/64

メインシナリオは蚊帳の外です

まさか更新されるとは・・・。


正直に言おう。昨日夜更かししたから眠い。

実は昨夜は寝る前に渦中の二人とだいぶ重要そうな話をしたせいなのか目が冴えてしまって寝れなかったのだ。あとは眠れないならと本を読んだくらいだけど・・・こっちが原因では?


そんな眠たみに溢れる俺であるが一方で同じく夜寝るのが遅かったはずの白波先輩と月宮さんは早朝から姿が見えない。

いやまだ寝てるとかではなく物理的にいないのだ。なんでも日が昇る前に二人して月宮さんの実家の方に向かったらしい。

たしかに明日行くとは聞いたけどまさか朝からだとは思わなかった。昼とかだと思ってた。

おかげで残された紫苑たち生徒会メンバー+αは困惑してしまっている。まあそりゃここに招待した人が突然いなくなったら驚くわ。ミステリーだったら死んでた。


「で、そこんとこはどうなんだ?」


「なんですか、赤海先輩。 まるで二人の失踪に俺が関わっているような言い草じゃないですか」


「いや失踪ではねえだろ」


お二人は使用人さんに行き先伝えてるからね!ちゃんと使用人経由で俺たちも把握してる。謎はすべて解けた。


「つーかよ、あれだけあいつらのために動いてて今更関係ないってことはねえだろ?」


「まあその通りなんですが」


そもそも赤海先輩には手伝ってもらってるからね。そらバレるしなんなら隠す必要もなかった。


そんな感じで赤海先輩と話していたら黄野が来た。


「お、黒田ここにいたのか」


俺を見つけた黄野が笑顔で駆け寄ってきて隣の赤海先輩を見て笑みが陰った。もうちょっと隠せやお前。


「どうしたんだ黄野」


「あ、ああ。 会長たちが帰ってくるの夕方頃らしくて、それなら高倉がみんなで散歩にでも行かないかって言っててよ。 そしたらここの人達が外で食べれる物用意してくれるみたいだからだったらピクニックしないかってよ」


「なるほど。 俺はいいと思う。 赤海先輩も来ますよね」


「いいぜ、待ってんのも暇だしよ」


そんなわけで昼前からピクニックに行こうという話になった。



出発の時間まではまだ余裕がある。なのでそれまでは部屋で過ごそうと思ったので二人と別れ一度部屋に帰った。


む、また部屋に違和感が。昨日もあったなこんなの。

そして案の定テーブルの上にある手紙。なんでここまで同じなの?多様性を出せ。

差出人は・・・小鳥遊先輩か。そして肝心の内容は・・・うん、夜に呼び出しだね。知ってた。デジャブしかないんですがそれは。

というか俺の部屋への侵入多くない?


そんな「やだ・・・俺の部屋手紙置かれすぎ・・・?」みたいな出来事を乗り越えピクニックの時間となった。

行き先は先日行ったプライベートビーチ。

ただし今回はバスではなく浜辺を歩いて行くとのことだ。なんでも自然を堪能するため、そして現地でご飯を美味しく食べるためだそうだ。食いしん坊かよ。


「あっ、やっほー純! 楽しんでる?」


「まだ始まってもいないぞ。さっそく楽しそうだな」


「だってだって、みんなで遊ぶのってすっごく楽しいんだもん。 純もそうでしょ。 ちょっと付き合い悪いけど」


「それは許せよ。 俺にも色々あるんだ。 それに俺ばっかと一緒にいても十分楽しめないだろ」


「そんなことないんだけど・・・。あ、そうそう。 ご飯は使用人さんが向こうに持ってって用意しててくれるって」


「ん? ピクニックだったよなこれ?」


お弁当を自分で持って行ってこそピクニックな気がするのだけど。それじゃもうハイキングがてらご飯食べに行くだけじゃないか。いやまあこだわりはないからいいけど。


そんなわけで歩き出したのだけれども紫苑は開幕からテンションが高くとばしている。散歩って言ってたくせに小走りで前へ後ろへ駆け回り全員と喋っている。元気だなこいつ。散歩っつったろ歩け。

そんな紫苑を及川と青葉先輩が落ち着かせながら歩き、その後ろを田辺先輩と黄野が並んで歩いている。正直この組み合わせは意外である。特に後者。いやスポーツ好き同士意外でもないか?

緑川先輩と小鳥遊先輩はというと相変わらず仲の良いカップルでイチャイチャしながらのんびり歩いていて、桜田先輩はそんな二人から一歩引いた場所にいる。もうあなたは自由に生きてください。

そして最後尾に俺と赤海先輩。最近赤海先輩と一緒にいることが多い気がする。

・・・本当なら及川と歩きたかったが天体観測を断られてから妙に壁を感じる。つらみしかない。


「ふぅ、なかなか良いもんだな。こういうのもよ」


「そうですね。 ・・・うお、いつの間にサングラスなんてかけたんですか?」


隣をみるとなんか赤海先輩がサングラスかけてた。元々の人相の悪さも相まってその筋の人に見える。


「なんかよ、屋敷の使用人にサングラスないかっつったらこれくれてよ。 ・・・たぶんこれブランド物じゃねえか?」


「高級なホテルだってここまでしないですよね・・・」


「すげえよな、金持ち」


「ほんとに」


しかし赤海先輩の言うとおり浜辺の散歩というのは予想以上に心地よい。塩の香りがする風はなかなかに気持ちが良いし、なにより涼しい。浜辺の近くは林になっているところが多く日影も多い。

そんなわけで思ったより快適に散歩をすることができたのだった。


そしてプライベートビーチに到着した俺達を待っていたのは・・・たくさんの肉と野菜、わざわざ用意したのか炭火のコンロ、そして次々と食べ物を焼き始める使用人さんたち。


・・・これピクニックじゃなくてBBQだこれ!通りで荷物が少ないわけだよ!

まあ、予想していたものとはだいぶ違ったが焼ける肉の匂いに歩いてきて腹を空かせた俺達が抗えるはずもなく・・・とてもおいしかったです。



・・・もしかしたら俺達が知らないだけで金持ちのピクニックってこういうのなんだろうか?

久々に書いたのでいろいろおかしいかもしれないけど許してください。三時間クオリティ。

あと最近は新作の「ミトラス茶と錬金術師」をメインで書いてるのですぐに更新とかはないです。

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― 新着の感想 ―
[一言] >まさか更新されるとは・・・。 作者本人が言うのかw まあ、前までの話忘れてたから読み直してきたけどw
[良い点] 更新された [気になる点] ちょっと忘れてるので読み返してきます [一言] 及川さんどこ?
[一言] この作品での久しぶりの投稿お疲れ様です。性癖を歪めさせられたとても大好きな作品なので続きが投稿されてとても嬉しいです。
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