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恋物語の片隅で  作者: 那智
番外編
44/64

黒田君IF ギャルゲー編 3

日常編の続き!キャラが無駄にたくさん出るよ!

私がシオンにラッキースケベなことをされた翌日、シオンはあからさまに私を避けていた。

気持ちはわからんでもない。普通ならラッキースケベされた側はした者を激しく批難してしかるべきなのだが私はそれをしなかった。本来なら罰せられるはずなのに罰せられないというのはシオンのような人間にとっては凄まじく気まずいだろうからな。

だがこのように避けられていては気にしてないことを伝えることができない。まったくせっかく私がシオンの心労を減らそうとしているのにあちらが避けるとはどういうことだ。

というかこの場合さっさとシオンが私に謝りに来るのが普通ではないか?そうすれば流れで気にすんなって言って終わりにできるのに。

あー、そう考えるとなんだかイライラしてきた。もういっそのこと捕らえに行こうかな。


「どしたのー? 純香、顔怖いよ~?」


「む、摩耶か」


「や、だから顔怖いって。 静枝なんかちょー怖がってるし。 どーしたのよ?」


むう、これは人に話していいことなのか?話したらシオンの株下がるよな。いや、だが話すことで怒りがある程度収まったりするし……うん、冷静になるためにも必要なことだよね。


「実はな、昨日シオンに着替えを見られたんだがな」


「うわーやっちゃったねーシオン君、それには流石の純香も怒ったか~」


「いやそれは気にしてないんだが」


「それは気にしないとダメじゃん? 女としてさ」


「昨日父にも似たようなことを言われたな」


「末期じゃん」


そんなことはない。私はまだぴちぴちだ。

というか摩耶め、言いたい放題だな。確かに完全には否定できないが……。

と、そういう話ではなかった。顔が怖くなっているという話だったな。気を付けねば。

気持ちを落ち着けてから摩耶に顔を見せれば「だいじょっぶ!」とサムズアップされた。剣呑な雰囲気は消えたようだ。

そんでなにしようとしてたんだっけ?えーと、たしか……シオンを捕らえようとしてたんだっけか?


「ところでシオンがどこに行ったか知らないか?」


「シオン君? それなら下の階に行くの見たよー」


「そうか、ありがとう」


摩耶に礼を言うと私は教室を出てシオンを探しにいくのだった。




純香が教室を出たその頃、高倉シオンは空き教室にいた。

つい純香から逃げ出してしまったことに頭を抱えながら廊下を歩いていたところを西城朱音に半ば無理矢理連れてこられたのだ。

一応これは彼女なりにシオンを気遣った結果なのだが残念ながらそれはシオンに伝わっていなかった。


「それでどうしたのよ。 なんか今日はやけにショボくれてない?」


「昨日ちょっと失敗しちゃって……しかもそれで気まずくって逃げ出してきちゃって……」


改めて口にすることで自分がやらかしたことを再認識してしまいシオンはガックリと頭を垂れた。

その様子に朱音は呆れた声をあげる。


「そんなに落ち込むなら逃げ出さなければいいのに。 てかなにやったのよあんた?」


「実は……幼馴染みが着替えてる途中で部屋に入っちゃって」


そこまで言ったところでシオンの顔が赤く染まった。昨日不手際で見てしまった純香のあられもない姿を思い出してしまったのだ。


それを西城朱音は目敏く見つけてしまった。元々熱くなりやすい気質の彼女は少なからず気になっている男が他の女の裸を思い出して顔を赤くするという事態に怒りで頭がいっぱいになってしまった。


「なに思い出して鼻の下伸ばしてんのよ、スケベ!」


故に彼女は今回も衝動に任せ腕を振り上げたが―――。


「事情は知らんが正当防衛以外での暴力は感心しないな」


振り上げられた腕は降り下ろされる前に私によって掴まれた。ボウリョク・ダメ・ゼッタイ。


「な、なんなのよアンタ!」


「それはこっちのセリフだ」


少女は私の手を振り払おうともがくが手を離したらたぶんシオンを襲い出すと思うのでしっかりとホールドしておく。これがツンデレを履き違えた暴力系ヒロインって奴か。


「す、純香……なんでここに」


ん?どうしたシオン、腰が引けてるぞ?ははは、こんなか弱い女子におびえるなんて男らしくないじゃないか。それとも私に怯えてんのか?怒るぞ。


「ちょっといい加減にして! 暴れないから放しなさい!」


言動からして不安は残るがとりあえず言質はとったので手を離し少女を解放した。少女は手首を擦りながらこちらを睨んでくる。その視線が口に出さずともお前は誰だ?と言っているのでとりあえず名乗ることにした。


「まずは自己紹介だな。 黒田純香。 こいつの幼馴染みだ」


「あんたが……」


遠慮なしに私を観察する少女の視線が胸で止まる。おいなんでそこで止まった?顔を見ろ顔を。

そう思っているうちに少女の不機嫌度がみるみる高まっていくのがわかった。少女がギロリとシオンを睨む。


「……胸か」


「へ?」


「やっぱり胸か! 大きい方が、でっかい方がいいって言うのかぁぁぁぁ!」


そう叫ぶやいなや感情を爆発させシオンに襲いかかろうとする少女を私は慌てて抑え付けた。というかこいつ舌の根も渇かない内に暴れだしやがった。

くそ、これだから考えるより先に手が出るタイプは苦手なんだ!


「放しなさいよ!」


「落ち着け少女! シオンを殴ってもこいつが突然貧乳愛好者になったりはしないしお前の胸も膨らんだりしないぞ!」


言っといてなんだがこの言葉は火に油を注ぐだけな気がする。しかも暴れる少女を抑えるために私の胸が少女に押し付けられてるからもはや油じゃなくてガソリンとか注いでんじゃないかな?


「貧乳っていうなーーー!」


うおっ、更に暴れる力が強くなった!あくまで女のものに過ぎない私の力は少女とほぼ同等。ちょっと上ぐらいで力の差はほとんどない。このままでは振りほどかれてしまう!

というかシオンはどうした!?手伝えよ!自分の危機だろ!?

そう思ってシオンを見るが目の前に現れた般若にびびってしまって役に立ちそうにない。

こういうギャグシーンではどんな理不尽な目に遭おうと抵抗らしい抵抗もせずなすがままにされるギャルゲー主人公の宿命か!せめて逃げろや!

くそ、この場を納めてくれる委員長タイプの人間でもこないものか?ギャルゲーには絶対いるだろそういうの!頑張りすぎてボッチ気味になるやつがよ!

しかし願いむなしく助けはこない。そろそろ少女を抑えているのも限界に近い。

もはやこれまで、と追い詰められた武士みないなこと呟きかけたその時だった。


「おねぇさまになにしてるですかぁーーーー!!」


部屋に飛び込んできた小さな影が暴れる少女を突き飛ばした。その衝撃で私は少女から手を離してしまい少女は床に尻餅をついた。


「いたっ! 何すんのよ!」


「知ったこっちゃないです」


そう言い放ったのは制服を着ていなければ子供と間違ってしまいそうなほど小柄な少女であった。ぶつかっていった相手に対してかなりのセメント対応。いろいろと少女は文句を言っているようだがまったく意に介していない。まさにセメントロリである。

助かったは助かったが願っていた形の救いとはなんかいろいろと違う。結果的に騒ぎは収まったから結果オーライだけど。


「うう、覚えてなさい!」


どうやら名も知らぬ少女とセメントロリの戦いはロリに軍配が上がったらしい。逃げるように少女は空き教室を後にした。

結局私に名乗ることがなかった少女を見送ると私にキラキラした目を向けてくるセメントロリに向きあった。


「小雛、助かった」


「いえいえ、おねぇさまのためならば小雛はたとえ火の中水の中!」


説明しよう。こいつは神宮寺小雛。一歳年下の一年生で年齢のわりに全体的にちみっこいロリっ子である。彼女を表す言葉は『合法ロリ』。これが相応しい。

だがただの合法ロリと侮るなかれ。彼女はこう見えてガチレズなのだ。こわい。

まあ地味にロックオンされていることを気にしなければ一緒にいて楽しい良い子である。私は一応ノーマルだって伝えてあるから無理矢理何かしてくることもない。でもなんかじっくり染め上げるって言ってた。それはそれでこわい。


「まったく、先輩がいながらおねぇさまを危険な目に遭わせるとはどういうことです! 」


「ご、ごめん小雛ちゃん」


「それは過保護が過ぎるだろう。 そもそも今回は私が首を突っ込んだことだ。 そうシオンを責めないでくれ」


そう諌めるが小雛は頬を膨らませて不満を露にしている。たが


「だから先輩は駄目なんです。おねぇさまが問題に関わる前に問題を解決しなければ」


「えっ?」


とか考えている間にいつの間にやらシオンに理不尽なダメ出し始めてるこの子。ほんと私以外に厳しいな!

まあシオンに対しての対応は最初に比べればマシになったんだがな。初めて会わせた時なんて敵意丸出しだったし。「ふかー!」とか言ってた。


「学年の違う小雛では常におねぇさまを守ることができないと悟ったからこそ断腸の思いで先輩に頼んだというのに……」


今更だけどこの子重い。なにがとはあえて言わないがいろいろとヘヴィだ。どうしてこんなに慕われたんだろうか?

それはともかくせっかくシオンを確保したのだから話をしておきたいな。小雛には悪いがこちらを優先させてもらおう。


「小雛、私はシオンに話があるから今日は一人で帰ってくれるか?」


「えー、小雛はもうちょっとおねぇさまとお話ししたいです」


「頼む。 今度一緒にパフェ食べに行ってやるから」


「本当ですか!? わかりました! 小雛は一時退散します!」


言うや否や小雛は空き教室から出ていった。まったく現金な子だ。最後にしっかり「約束忘れないでくださいねー!」と念押しまでして。


「さて、シオン。 お前、私に言うことがあるよな?」


元々ジト目気味な目を更に細めながら聞けば「うっ」と呻き声をあげ気まずそうに頭を下げた。


「助けてくれてありがと。 それと、昨日のことちゃんと謝れなくてごめん」


「それでいい。 まったくお前はなんでこんな簡単なことから逃げたんだ?」


「いやそれは、何て言えばいいのかわからなくなっちゃって……」


ふう、とひとつため息。昔からパニックになるとうまく言い訳が出来なくなるのは変わらないらしい。小賢しい言い訳をしないという点では良いことだろうがせめてちゃんと謝れるようになってほしいものだ。


「じゃ、シオンもちゃんと謝ったことだし帰るぞ。 昨日見せれなかった服を見せてやる」


「見せようとしてたのそれなんだ。 どんなの?」


「バカ。 こういうのは見てのお楽しみだろう」


これにて一件落着である。まあこの後シオンは不可抗力でまた私の着替えシーン(もうちょっときわどいバージョン)を見て土下座することになるのだが完全な余談である。




―――帰宅途中の一コマ。


「ところでさ、僕が言うのもなんだけど純香着替え見られたことあんまり気にしてないみたいだけどなんで?」


「大事なところは見られていないっていうのもあるが一番の理由は今更だからだ。 お前偶然とはいえ今までに何回私の着替え覗いた?」


「ほんとすいません」


これを連載化するとしたらIFじゃなくてちゃんとした一つの独立した作品として仕上げたいな。

その場合変えたいことは

ギャルゲー要素を排除。

メインキャラは三人で歪な三角関係に。

サブキャラ、モブの数を増やす。


でも主人公の基本設定はこのままでいきたい。だって書きやすいもの!

だがその場合読んでくれる人はいるのだろうか?

もう一個書いてる恋愛物もあるしそろそろ那智さん爆発しそう。


それはともかく次は分岐シーンの話です。シリアスも混ざると思いますがきちんとネタに逃げずにがんばりたいです。

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