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恋物語の片隅で  作者: 那智
番外編
43/64

黒田君IF ギャルゲー編 2

最近のペースから考えて更新はまだ先だと思ったかい?残念、今日だよ!

今日でこの小説書き始めて一年なので記念みたいな感じでがんばりました。


注意 この話にはTS要素が含まれております。そういうのが苦手な人は回れ右してください。

「さて、これからどうするか」


その日は午前授業だったため午後が完全フリーだった。せっかくできた暇な時間、このまま家に帰るのも味気ないので一人で何処か行こうかとか考えているのだがなかなかいい案が出てこない。

なお、シオンといつも一緒にいると勘違いされがちだが別にそんなことはない。あいつはあいつで男子同士の付き合いもあるし、地味に顔が広いので(きっとヒロイン共と会ったりしているのだろう。ご苦労なことである)むしろ学校にいるときは一緒にいる時間は少ないのだ。

さて、それは置いといて何をしようか。一人カラオケでもいこうか?いやいやそれは寂しい。そうでなくても近くのヒトカラ専門店はファミレスの隣という鬼畜配置なので正直行きづらいのだ。

うーん、良い案がでない。やっぱり家に帰ろうか、とか考え始めた私に声をかける人物がいた。


「純香~、このあとひまー?」


「ん、摩耶か。 暇だがどうかしたのか?」


私に声を掛けてきたのは同じクラスの長瀬摩耶だ。スタイルが良く軽く化粧をしていて大人っぽい雰囲気を持っている少女でスカートは短め、ついでに制服のそこかしこにアクセサリーを付けている。そんな見た目の通り今時のチャラチャラした女子高生といった感じの性格だが面倒見がよくおせっかいなところもある。


「あのね、今日摩耶ちゃんと服買いに行こうって話してたんだけどね、純香ちゃんも行かない?」


私の質問に摩耶の代わりに答えたのは守野静枝という少女だった。

彼女は摩耶とは違い小柄で純朴そうな雰囲気を漂わせる清純派の可愛い系。制服のアレンジも学校指定のもので済ませている辺り彼女の性格が窺える。

真逆の性格の二人であるがこの二人は不思議と仲が良いのだ。


「服か……」


最後に服を買いに行ったのはいつだったか。うーむ、少なくともこうして思い出す努力をしなければ思い出せないぐらい前のことのようだ。


「そういえばしばらく買いに行ってないな……よし、私も行こう。 久しぶりに可愛い服を買ってお洒落するのも悪くない」


「おしゃれするなら他にもあるでしょー? アタシはついでに制服に付けるアクセでも買おうと思ってさー。 純香もどう? きっと似合うよ~」


これ以上アクセサリーつけてどうすんだと思ったがそれは個人の趣味だろうし私も制服を少しとはいえアレンジしているため余計なことは言えない。

といっても学校指定のリボンの代わりにシオンからパクったネクタイを付けているぐらいなのだが。

ちなみにうちの高校はどういうわけかある程度なら制服の改造が認められている。よくわからんが生徒の個性を尊重するとかどうとかで許可しているからしい。きっと制服でも個性が出るようにというギャルゲー事情が絡んだ結果なのだろうが……っとメタなことは言わないでおこう。


「うーむ、私はアクセサリーには興味ないんだが……ま、見てみるのもいいかもな」


「きっまりー! じゃ、行こー」


「あのね私、可愛いアクセサリー売ってるところ知ってるの。 そこも行こう?」





そんなわけで街に出かけた私達だが運の悪いことにナンパをされていた。ガッテム!


「ねーねーかのじょー、俺たちと遊ばなーい?」


「遊ばない」


「そ、そんなこと言わないでさー」


つい言ってしまった私の本音にもめげずテンプレートなセリフを必死で言うところをみるとナンパ初挑戦といったところか。歳も若いしきっと端から見れば微笑ましいのだろう。

しかし声をかけられた方はたまったもんじゃない。これからの予定があるものにとってこういう人間は障害物でしかないのだ。


「うえーナンパぁー?」


「ど、とうしよう摩耶ちゃん、純香ちゃん」


「むう、痴漢ではないから開幕金的はダメだよな……」


「摩耶ちゃん! 純香ちゃんが怖い!」


「静枝、とりあえず落ち着こ? 純香がこえーこと言うのは前からじゃん」


とりあえず先に話しかけてきた方をナンパ男A、後に話しかけてきた方をナンパ男Bと認識しよう。

そんなどうでもいいことを私が考えている間に摩耶がなんとかこの場を去ろうとナンパ男達の相手をしているがどうもうまくいかないらしい。


「えっと、アタシ達これから買い物行くんでー」


「いーじゃんか! 買い物なんて後でも行けるし俺たちと遊ぼうぜー」


むう、しつこい。ここは摩耶がやっているように理由つけて断るよりもキツく言ったほうがいいだろう。そう結論をつけると私は摩耶の前に出た。

そしてまだお決まりのセリフを言っているナンパ男Aに言い放つ。


「自分がイケてると勘違いした微妙面がテンプレートなセリフを吐いた程度で今時の女子高生を引っ掛けられると思うな。 片腹痛いわ」


隣で静枝が更に怯え摩耶が「片腹痛いって生で初めて聞いた」とか言ってるが気にしない。

さあナンパ男共よ、辛辣系女子に対してどう対処する?


「暴言ありがとうございます! ご褒美です!」


「ダ、ダチの知りたくなかった一面を知っちまった……」


こ、こいつ上級者か!己の性癖を臆さずさらけ出すとは恐れ入る。でも街中でハァハァすんな。

そしてドンマイだナンパ男B。生きていればそんなこともあるさ。


「とにかく私達は遊びに行くんだ。 お前達の相手をしている暇はない。 ゴーホーム!」


「そ、そんな! せ、せめてもうちょっと罵ってください!」


おおう、産まれて初めてそんなこと言われた。貴重な体験だが喜ぶことでもない。

その言葉を聞いた摩耶なんて盛大に顔をひきつらせている。


「うわ、きも……」


「そう言うな摩耶。 この程度で引いていては好きな男が変態だった時に受け入れられんぞ?」


「……純香ちゃんって男の子のそういうのに妙に理解あるよね」


元男の子ですからね。流石にアブノーマル過ぎるのはわからんが。


その後、ナンパ男Aは私に何度か罵ってくれと頼んだが私が首を縦に振らないことを悟ると「俺を思いっきり罵ってくれる運命の人を探します」と言って去っていった。ナンパ男Bの背中が煤けていたのは気にしないでおこう。

さて、気を取り直して買い物続行だ。



「わー、純香ちゃん似合うね!」


「そうか? 少しひらひらしすぎじゃないか?」


「そんなことないって! ちょー似合うし!」


無事に服屋(ブティックというのだと摩耶が教えてくれた)に着いた私達はさっそく店内を物色することにしたのだがどういうわけかそのあとすぐ私は着せ替え人形扱いされることとなった。解せぬ。

というか摩耶や静枝はともかく店員さんもノリノリってどういうことだ。やめろ店員さんこれ以上服を持ってくるな!


「やっぱ純香はこうゆーの似合うと思ってたんだー。 アタシの目は間違ってなかったー!」


ちなみに私が今着ているのはサマードレスである。ちょっと時期が早い気がするが問題はない。すべて先取りという言葉でなんとかなるのだ。


「なんだかお姫様みたい」


「私は姫って柄ではないだろう」


「……うん、口調的には騎士って感じだしね」


「もうちょっと口調が可愛らしければね~、惜しい」


おい、惜しいってどういう意味だ。そして店員同意すんな。

そのあとも結構な時間着せ替えタイムは続き店を出れたのは二時間後だった。



いろいろあった買い物の帰り道、ばったりシオンと遭遇したので一緒に帰った。そして家の前で少しばかり話し込む。

さっき気づいたのだがシオンはなんか疲れているらしくぐったり気味だ。まあぐったり度は私も負けないがな。

私が遊んでいる間強気ヒロインにでもふりまわされたりしたのだろうか?まあギャルゲーでは良くある話だよね。


「今日は大変だったよ……」


「お疲れ様だな。 だがどうせ疲れたのは要らんことに首突っ込んだからだろ?」


「それはそうだけどさぁ……ちょっとぐらい労ってくれても……」


うーん、労るねえ……そうだ、せっかくだし今日買った服を見せてやるか。一応私も見てくれはそこそこ良いし奴の目の保養になるだろう。ついでに感想も聞きたいしな。


「ならちょっとばかし見てもらいたいものがあるんだがいいか?」


「いいけどなに?」


「それを言ったらつまらないからな。 ちょっと待ってろ」


それだけシオンに言うと私は家に入り自分の部屋に行くと今日買ったばかりの服を袋から取り出した。

ハサミで値札を切り服を広げる。買った服は静枝や摩耶、ついでに店員さんにも似合うとお墨付きをもらったものだ。ものすごい勢いで勧められたためつい押し切られて買ってしまったのだが、まあちょっと割引してくれたからいいけど。

着替えのために制服を脱いだその時、階段を上がる足音が聞こえてきた。どうやらシオンは待たずにこっちに来たらしい。たまにこういうことがあるから困る。

まあ、それは別にいいのだが現在私は着替え中である。それに加えあいつはちょっと間の抜けたところがある。

そう、例えば……女の子の部屋を開けるときにノックをせずにいきなり開けたりな。


「純香、見てほしいものってなんな……の……」


予想通り躊躇いもせずに私の部屋のドアを開けたシオンはそのまま硬直した。そして顔がみるみるうちに紅潮していく。

余談ではあるが私は調度着替えを始めたところであり下着姿である。服である程度体を隠しているとはいえイベント一枚絵になりえる構図だ。

普段は待ちの姿勢なのにこういうときには行動するんだよな。このラッキースケベめ。


「ごごごごごごごめん!」


あ、逃げた。あちゃー、こうなったら多分自己嫌悪でしばらく引きこもるだろうから今日服を見せるのは無理か。


しかたなく買った服ではなく部屋着に着替えてから一階に降りるとリビングでは父と母が寛いでいた。私が降りてきたことに気づいた母が声をかけてくる。


「あら純香、さっきシオン君が来たと思ったら物凄い勢いで帰っていったけど」


「やけに慌ててたけど何かあったのか?」


「なに大したことじゃない。 あいつが部屋に入ってきた時にちょうど着替えてたから驚いたんだろう」


そう言った途端に母はまあまあと目を輝かせ、父は飲んでいたお茶を吹き出した。


「あらあら青春ね! お母さんも昔お父さんに着替えをね……」


「そ、それはお父さん大したことだと思うんだけどなあ!」


若かりしころの思い出を思いだしトリップする母とは対照的に若気のいたりを暴露された父が慌てて話題の焦点を私に戻した。

まあそれを踏まえずとも年頃の娘の着替えを年頃の男が意図しないとはいえ覗いたのだ。父親の身としては微妙な気分になるのは当然だろう。一応大丈夫アピールしておくか。


「大丈夫だ父よ。ある程度柔肌は見られたが下着は着けていたから大事なところは見られていない。 問題はないだろう」


「いや十分問題じゃ……でも純香は昔っからそういうとこに無頓着だし……ああ、誰に似たんだろう。 それに何度言ってもパパって呼んでくれないし」


最後のは関係なくね?

それはともかく良く考えれば私が問題ないと思っていてもシオンが無駄に重く考えてしまうかもしれないな。明日気にしてないって伝えとくか。


というわけで日常を書いてみました。シオン君あんま出てねえ。

あと一話日常書いて分岐イベント→BADエンド→HAPPYエンドの順で書いていこうと思います。あんまり長引かせても本編が遅くなりますからね。

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