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鶴と龍

区切りがいいとこ、だと思う。自信ないけど…

小説お気に入りしてくれた方、ありがとう!作者は大喜びしてます(*´∀`*)

 問題は全30問、2時間以内に一応全てうめた。

 埋めただけほとんど正解はしていないと思う。読めない問題もあったくらいだし。

 ホールを出ると悠斗の視線の先には、蓮華がこっちに向かって仁王立ちしていた。


「ユー君はどうでした?受かりそうですか?私は2次関数で少々手こずりましたけど、ほぼ満点ですね。」


 あん?…ちょっと待って、2次関数?そんな問題あったか?

 数式なら『カメラを撮影するときの言葉は?』で選択肢の『1+1=』くらいしかなかったぞ。


「蓮華、ちょっと聞いていいか?………問題全部読めた?」

「???―――ユー君、どうしたんです?日本語わからなくなったんですか?」

「だって問題に異国の言葉とかあっただろ?」

「・・・テストでの過剰なストレスで、ユー君が壊れかけてるみたいです。なら私が治してあげます!テストも終わったことですし、さあストレスを発散しに行きましょ!」


 蓮華に腕を組まれて、引っ張られて行く俺。問題用紙は回収されてしまったし、証拠がない。

 俺のテストはどうなっていたんだ!!!





 あの後、蓮華にさんざん振り回されていろんな場所へ行き、最終的にはショッピング、もちろん荷物持ちなどして、蓮華とデート・・・いや臨時従者で付き従ってただけだな。

 昨日の蓮華に振り回された疲れから、休日の今日は朝からベットの上でゴロゴロ〜ゴロゴロ〜。試験も終わったし、特にやることもないからね。

 現在午前11時、流石にお腹が空いたのでベットから出る。


「母さん、朝飯は?」

「今さら起きてきてあると思うかい?そこにある食パンでも焼いて食いな。そういえば、あんた宛に魔法学院から封筒来てたから確認しときな。さてと…そろそろタイムセールの時間だし、出かけてくるわね。」

 母さんは目にも留まらぬ早業で準備し、出かけていった。


 家に残ってるのは自分だけ。親父はまた仕事でいない。母さんもたった今出ていった、兄貴は行方不明。

 家でぽつんと佇む一人・・・さてと朝飯、朝飯っと。




 遅めの朝食を食ってから、母さんが言っていた封筒を手にとる。

 小橋悠斗様と書かれている郵便にはアルチ・キューリア魔法学院と書かれていた。

 魔法学院、この地球側でその名前がつく学院は《天空島》にある学院だけである、昨日俺が試験を受けた学院でもある。


 やっぱりテストに手違いでもあったのか?試験受けた後で俺は幻覚でも見てたのかと思ったけど……やっぱり何かの間違いだったんだな。再試でもしてくれるのかな?

 軽い気持ちで封筒を開けると…

 中には黄色い折り紙が一枚入っていただけであった。


 コレダケ!?(決して新種のキノコではない)


 封筒の中に手を入れても、封筒をひっくり返して振っても、透かして見ても、黄色い折り紙以外は何も入っていない。

 折り紙でもしてろってことですかい?魔法学院さんよ。

 だが封筒から出した折り紙に再び触れると、音もなく浮き上がり、勝手に折れ曲がり折り鶴の姿となった。


『小橋悠斗様、合格おめでとうございます。貴方は魔法学院へいく権利を得ました。』


 勝手に折り曲がってしゃべりやがった。折り鶴からどこか機械的な女性の声が響いてくる。

 そういえば兄貴の時でもそうだったな〜驚きはしたが、むしろあの解答で合格したほうが驚き。

 しかし兄貴とき『龍』だったぞ!あの東洋でみる手と足が短く、胴体が長く蛇のような龍、超細かく鱗まで折られていた大作。

 簡易な鶴と大作の龍、もうすでに差がありすぎませんか?


『貴方が入学するためには明後日の30日午前9時に〇〇にある××の地下5階まできて下さい。一分でも遅れますと学院へと行けなくなりますのでお気をつけ下さい。』

 はい?天空島って太平洋の空中に浮いてるんだよな、何で地下に集合?

『荷物は手ぶらでも構いません。全て天空島でも揃いますので、それでは30日に会えることを祈っております…』

 折り鶴はそう言い終えると燃え上がり消し炭へと姿を変えた。


 証拠隠滅のつもりか?一回しか場所を言わないって、あーメモメモ、覚えている内にどこかに書かないと…携帯どこだ?そういえば俺の部屋で充電中だったな。ならメモ帳もしくは紙、紙はっと…

 紙を探しまわるが…

「……紙…かみ…イラナ〜イカミ……、もしくはメーモ………何処だ!何処にある!なぜこういう時に見つからない!」

 もういい、さっきの封筒の裏だ。

 ペンもしくは鉛筆、書ける物書ける物。書ける物どこだ!どこに隠したんだよ母さん!





 あちこち探して最終的に目の前にあったってことありませんか?

 まあそんなことはどうでもよくて。

「明後日の午前9時に〇〇の…地下5階。〇〇の…〇〇の〜…」

 やべぇ、探し歩いて忘れちまったじゃねぇか!

 あぁーここまで出てきてるのに出てこない…どうしよう。




 出発が明後日だから、最終的な結論は明日下見で地下5階のある建物を探す、これしかなかった。


「どうしたの?ユー君。そんなどうする、どうするって呟いて、ん?明後日?」

「どわぁ!どっからわいて出てきた蓮華!」

「わいてって私、虫じゃないんだけど…玄関から普通に入って来たよ、鍵あいてたし。ユー君昨日ので、どうせゴロゴロしてるだろうと思って、起こしに来たんだけど…予想がはずれちゃた。それでさっきのは…」

「おい、もしかしてまた俺の部屋に《例の物》設置してないよな?」

「・・・・」

「よし!今日は徹底的に大掃除だな。蓮華はとっとと出てってくれ。ほら、帰った帰った。」

 蓮華の背中を押し玄関へ

「えっ!………ちょっと、ユー君?…そのお掃除手伝っちゃ駄目なの?……ねぇ!駄目なの〜?」


 蓮華を外へと追い出した後、鍵をしめ素早く郵便の封筒を回収し適当に着替える。

 封筒は自分の机の引き出しにしまい、大掃除を開始する。

 コンセントはもちろんのこと、天井、鉛筆型、目覚まし改良とかハンガー、でてくるでてくる。いつ設置したんだあの娘は、あとで説教してやらんと…


 大量の例の物をもって家を出ると、予想外に蓮華が家の前で大人しく待っていた。俺の予想ではさっきのことで、騒いで家に帰ってると思っていたのだが…


「ユ~君。アレ意外に高いんだよ~、私のお金で買ってるだから~1個だけでも置かせてよ♪」


 蓮華がウルウルの上目遣いで、俺に懇願してくる。この表情はすごい破壊力がある、男である俺では正直肯きたくなるのだが、今回は駄目。コレ何度目だよ。


「……ダメ」


 そうなんとか言って俺はお隣の家へと歩きだす、いつも通り俺の左側にピッタリついて歩いてくる蓮華。

 まあさっきのでだけで許す訳もなく、キッチリ蓮華の両親に説明して、説教して止めさせなければ!俺の安静のために…



「ザーッ…これ…今後…大丈夫だろう…まあ明後日には…出る……んだけどさ…ザーザー」

「フフッ、明後日かぁ~楽しみ。」

「ん?………気のせいか…ザーッ…また神経質……色々不安だな…ザーザー」

「フフフ…」

ちょっと伏線ぽく、終わらせてみました。次どうしよう…

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