日常
まだまだ拙い文章ですが・・・ヒロイン候補投入。さてどうなるやら…
10年前突如、太平洋上空に巨大な門が出現。後に《異界への門》と呼ばれる、青い特殊な金属でできた両開きの門が出現したのである。
門からの距離が、1番近いこともあって日本に調査本部が置かれ、門を調べ始めるが…太平洋上空1000mに柱も何もなく浮いている門を調べるのは困難であり、調査は難航した。
それでも調査団は何とか調べあげ、使われている金属は地球に存在しない物であり、さらに門を開けようとも試みるが失敗が続いた。
だが出現してちょうど1年経過した4月4日に、門は突然開いた。
「門の奥には何処かの森の中に繋がっており、沢山の様々な人種が待ち構えていたという。
当時の調査団長のロビン・アウストが異世界人との最初の交渉にあたり、なんとか闘争へは防げたと言われている。これを評してロビン・アウストには地球平和賞が送られた。
ロビン・アウストは試験にでるから覚えておけよ。現代史に置いての超重要人物だから、今でも覚えて当たり前くらいの人物だから必ず覚えるように…今日はここまで」
先日担任の先生がこのように言っていたが、今、この世界は異世界の門の開通により劇的に変化している。
亜人という未知なる種族との交流!
そして地球とは全く異なる生物が住む世界!
さらに魔法という名の新たなるエネルギー!
全てが同時に発表され、両方の最先端を行くのが太平洋に浮かぶ門と繋がるように作られた都市、天空島。
俺、小橋悠斗はそんな天空島へ行く方法を探っていた。
成績は下から数えたほうが早いし、スポーツも特別できるわけでもない。しいて言えば弓道をやっていたせいか、手裏剣や消しゴムやチョークなどの、飛び道具を的のど真ん中に当てる、ちょっとした特技があるだけ。特に消しゴム、丸めた紙などを授業中友人に当てるのは超得意。
弓道をやっていたので学園の弓道部に誘われたが、あの静けさはどうにも居心地が悪く、幽霊部員である。
そんな俺が天空島に行きたい理由は、かつて俺の…
「ユー…!…ユー君!」
俺の身体が地震のごとく揺れ、考え事を無理矢理中断させられた。
「何だよ、蓮華。考え事してたのによー」
俺に地震を体験させたのは、横をいつもピッタリついて歩いて帰る、腐れ縁でありながら幼馴染のお隣りさん、大倉蓮華。
「だってもう家の前だよ。そのまんま歩いて行きそうな勢いだったし。」
「あっホントだ、いつの間に…」
ちょっと思いにふけっていたら自分の家まで帰ってきていたようだ。
「まあいつもユー君は、お義兄さんのこと考えてる時は周り見えてないよね。今回もお義兄さんのこと考えてたんじゃないの?」
「・・・まあ、なくもないかも。そして蓮華よ、いつも言ってることだが、俺の兄貴を『お義兄さん』と呼ぶのはやめないか?」
「なんで???お義兄さんになる人を、今からお義兄さんって呼ぶ練習してたら駄目かな?」
そう、蓮華にまた新たな称号が付きそうなのである。
婚約者、嫁、妻。こんなのが付きそうなのである。
先日俺の母親が
「あんた婿に行きなさいね。」とのたまった。
何をいきなり!と返すと
「蓮華ちゃんとあんたの結婚の話よ。こっちには優一もいるし何にも問題ないから、大人しくあっちの家に婿に行きなさい。」
「もし嫌だとか言ったら?」
「そうね、法律で問題ない外国にいって次の日に結婚式ね。私は譲歩してあげてるのよ、あんたが蓮華ちゃんと結婚してもいいと思える日まで、できるだ~け待っててあげるんだから」
もう突発的なことが起きない限り、決定事項みたいな感じである。その原因も何となく分かる。
大倉蓮華、身長は俺より低いが、肩まで延びる髪がいつもサラサラしていて、たまにオレンジみたいな匂いが漂ってきたりして・・・まあ腐れ縁のひいき目かも知れないが顔は可愛いとは思う、胸は残念だが…。さらに勉強は優秀であり、運動神経もよく、明るく人気者である。だがひそかに恐れられてる人物でもある。
俺に近づく人に対してだけは異常な人物になる。
俺とちょっと話していた女子に蓮華が冷え切った視線―――特に巨乳の場合―――を送ってるのを、俺は何度も見たことがある。それを俺が見ているのが分かると、さっきのは錯覚だと思うほどいつもの明るい蓮華に戻ってたりする。
次の日、その女子は欠席なんてことがあったりする。偶然だと思いたい…
さらに蓮華は学園長の娘だったり、大手企業の会長の孫だったりと、生徒1人くらい行方不明にできそうなくらい権力がある。蓮華の両親は娘を超溺愛してるからな~、蓮華の頼み事ならやりかねない。
俺が今の学園にいるのも、多分蓮華のせいである。
担任が面談で、君の受ける学園はここだね、って進路に書いてもない学園を語りだしたり。
両親もこの学園だけは確実に受けろ!とか言い出したり。
これは偶然かも知れないがその学園以外全て落ちた、確実に入れると思っていた安全圏のとこまで。
「どうしたの?私の顔なんかジ〜と見つめて。なんか顔に付いてる?なら早く言って!そんな風に見つめ続けられると流石に照れるよ〜」
「…悪い。顔には何もついてない。ちょっと考え事してただけだ。…じゃまた明日な。」
蓮華にそう告げた時、ふと誰かに見られているような気がした。
周りを見渡すと、道路の先に人が立っており、俺のほうを見つめていた。その人物は背中には大きな・・・剣?を背負っており、身体にも鎧などしていた。
誰だ?知り合いか?それとも単なる西洋鎧のコスプレ野郎か?
俺がよく見ようと目を凝らすと、その人物は忽然と姿が消えた。
む・・・。
目を擦ってもう一度見るが…いない。
見間違いだったか?でも確かに人がいた気が…
いくら考えてもどうにもならないので、人影は俺の勘違いだったということにした。
家の前で蓮華と別れ、玄関で靴を脱いで家にあがったのと同時に、ピンポーン!っと呼び鈴が家の中に響き、俺宛てに市橋祐子って人物から段ボールの荷物が届いた。
誰だっけ?市橋祐子って…
自分の部屋で中を開けると分厚い本やらカード、封筒、それにナイフや数種類の草、そして緑の液体が入った瓶まで出てくる。
誰が何でこんなもの送って来たんだ?
送ってきた場所を見てみると天空島4ー59、ルナ331とあった。
誤字脱字、あるかもしれません。感想&アドバイスなどありましたらジャンジャンどうぞ。お待ちしております。