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♭2「給食後部活」

4時間目が終わりのチャイムがなって、ぼくたちは終わりの号令をかけて、机を並べた。

ぼくたちの学校は、席が近いもの同士、4人のグループになって給食を食べるんだ。

ちなみに、ぼくは窓側の最前列。

メンバーは、高橋と、ぼくの男子二人。そして、安代さんと、ななみの女子二人。

ななみはぼくのななめ前なんだよ。

へへへ。

ひひひ。

きもいからやめよう。

給食当番が、給食を盛り付け始めた。

列に並んで、お膳とスプーンを取った。

今日のメニューは、コーンスープ(朝もコーンスープだったんだけど・・・)に、コッペパン、トマトサラダ、から揚げ、牛乳。

なんかさあ、給食の牛乳って美味しくないからすきじゃないんだけどね。

でも全部食べなきゃいけないし。

「立花くんだあ。はい、どーぞ」

給食当番の安代さんが、コーンスープをぼくのお膳に上においてくれた。

「安代さんありがと」

安代さんは、なぜかうれしそうに微笑んだ。

なんかいいことでもあったんだろうね。

「あー!来た来た。稔から揚げちょーだい!」

席に着いたとたん、ななみが小さな体を伸ばして、ぼくに言った。

「だーめーでーす!そのまえにななみは牛乳飲めば?背伸びないよ」

「飲むからちょーだい」

「じゃあ、ぼくの牛乳上げるよ」

「立花も背低いじゃん。チビさん同士なにしてんの」

ぼくの横から高橋がにやにや笑いながらつっこむ。

「おまえいちいちうるさい。だまらっしゃい」

「だまらっしゃいってなに、ななみ」

「だからから揚げくれちょ」

「接続詞つながってないじゃん、崎川」

「高橋おまえの身長10センチくらいうちにくれ!」

そういえば、ななみは1人称を「あたし」から「うち」に変えたんだ。

なんか、ギャルみたいで嫌なんだってさ。

ぼくは「あたし」でもいいと思うけど。

てゆうかさあ。

高橋、絶対ななみに気あると思うよ。ぼく的には。

だって、ななみと話すときだけめちゃくちゃ楽しそうだもんね。

ちっ。

おもしろくないー。

「とりあえずから揚げくれちょ稔!」

「とりあえずってなに!?」

「崎川さんどうしたの?」

あ、安代さん。

そういえば、給食当番の順番言ってなかったね。

係順でやるんだよ。

生活係、給食係、体育係、生き物係、美化係、とかいろいろあって、ぼくとななみは生活係。

今週の給食当番は生き物係なんだよ。

係までななみと一緒なんだよ。

ひひひ。

あはは。

ぼくは、頬がゆるむのを必死で押さえる。

いただきます、の号令がかかって、給食を食べ始めた。

ぼくはまず、美味しくない牛乳から先に飲んだ。

「やっぱり、この牛乳まずい」

ぼくが言うと、ななみが、

「分かる!こんなの飲ませるとかやばいだろ!」

と、文句を言った。

「チビは飲まないといけないんだよ!ほら、崎川。おれのもあげる」

高橋はななみの机にパックを置いた。

「いらない!」

ななみは即座にパックを高橋の机に置く。

ぼくは朝も食べたコーンスープを食べる。

今日は、給食を食べて掃除をしたら、すぐに部活に行くことができる。

今日から、恒例の家庭訪問だからだ。

ちなみにぼくは明日。家庭訪問だから、部活は休む(さぼる)つもりなんだ。

時間は4時半から。部活出ても間に合うけど、まあ、いいでしょ。

「そういえば、稔フェスティバルの曲全部できる?」

ななみがコッペパンを食いちぎりながら言った。

「ううん。まだだよ。結構難しいんだよね。あと、食いちぎらないで食べてよ」

ななみは、うっさい、と言ってから、またパンを食いちぎった。

ななみは小さくてすごく可愛いのに、マナーがなってないんだよね~。残念。

「うちもまだ半分しかできてない。今日頑張らないと、ひかりに怒られる」

またパンを食いちぎって、ななみは言った。

「だね。ぼくもやんないと」

ちなみに、フェスティバルというのは、水族館の10周年記念フェスティバルのことだ。

10周年のお祝い?みたいなものかな。

各学校の吹奏楽部が集まって、演奏するんだよ。

ぼくたちは2曲、演奏する。

ひとつは、ななみが卒業式に希望しようとしたけどダメだった曲。

もうひとつは、可愛い恋の曲。

なんか、可愛い曲はなんかリズムが可愛くてぼくには吹けそうに無い・・・。でも頑張らないと!

「なんかパン飽きた。稔食べていいよ」

ななみはぼくのほうに半分くらい残ったパンを投げる。

「食べるのはいいけど、ちゃんと渡してよななみ!」

ぼくはななみのパンをいやみのつもりで、手でちぎって上品に食べた。

「おまえら、ほんとに仲良しだなあ」

高橋がむすっとした顔で言った。

安代さんも、なぜかぼくの顔をじっと見てる。

「安代さん何?」

「別に」

安代さん、ぷいっと顔を背けてコーンスープを食べ始めた。

ええ!?なになに!?

ぼくはななみの食べ残したパンを全部食べると、コーンスープを食べる。

ななみが、から揚げにぱくりと食らいつく。

ぼくはスープがついた下唇をぺろりとなめてから言った。

「ななみってほんと下品だよね。ひかりほどじゃないけどな」

「うわおまえ最低!そういうおまえなに?めちゃくちゃ上品に食べてるじゃん!」

「それさりげなく誉めてない?」

「誉めてない」

ななみは、ぺろりと舌を出す。

コーンスープを食べ終わったぼくは、パンの袋を開けてかじりついた。

「おまえも食いちぎってるじゃん!」

すかさずななみの突っ込み。

「いいじゃん!べつに」

「立花くん下品!」

安代さんがびしっと注意して、高橋が笑った。

そして、ぼくが全部食べ終えたときに、給食終了の鐘が鳴った。



** **



「稔。おなかすいた。なんか買ってきて。お金渡すから」

「またですか」

「またです」

そして、部活前。

ひかりは、やる気ないー、と言って寝転んでいた。

ななみは無断で持ち込んでいる携帯ですきな歌手の歌を聴いている。

「別にいいけどさ。1年にそんなところ見せていいの?」

このまえ入部してくれた4人は、まだ来ていなかった。

「今いないからいい!早く買ってきて」

ひかりはぼくに500円を押し付けるた。

仕方ないかあ・・・。




ひかりのすきなチップスを買って、ななみのすきなチョコ系も買って、ぼくはチャリを飛ばしていた。

あ、そうだ。

飲み物を買おう。

ぼくは、自動販売機のまえにチャリを止めて、自動販売機に手をついてお茶のペットボトルのボタンを押そうとした。

がこん!

「ええ?」

なんで!?ぼく押してないのに・・・。

ぼくは、恐る恐る、落ちてきたものを取った。

「・・・つぶつぶ、・・・コーンスープ。うそだろ」

どうやら、ぼくは手をついたときにこのボタンを押してしまったらしい。

「コーンスープ・・・。朝も、昼も・・・しかも、あったかいし」

ぼくは、自動販売機の前で、地味にショックを受けた。




今日は、コーンスープの日だったらしい。

なんかほとんど部活でてませね;;

次は出します!

安代さんが自分的に気に入ってます。名前が笑

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