私立百合ヶ丘学園どたばた百合日記
学校から帰ってくると妹と見知らぬ女子がいた。妹の名前は双葉ゆうり。妹は黒くて艶やかな髪を腰くらいまで伸ばしている美少女だ。けっしてシスコンなどではなく、誰が見ても美少女なのだ。私立百合ヶ丘学園中学校に通っている中学三年生、15歳だ。ちなみに百合ヶ丘学園は中高一貫校で俺は現在その高校2年生だ。
その見知らぬ女子は金色に染めた髪をくるくるに巻いていて、爪にはピンクのマネキュアが塗ってあり、スカートが見ていられないほど短い。いわゆるギャルだ。
「あっ、お兄ちゃんおかえりー!」
という妹に続き、
「あっ、お兄さんお邪魔してまーす!あたし、小笠原あすかっていいまーす!」
とギャルが元気よく挨拶してくる。正直言って苦手なタイプだから2階の自分の部屋にあがろうとしたのだが、妹が
「お兄ちゃん下にいてよー」
と言ってくるのでかわいい妹の頼みなら仕方ない。というか"なんで俺の清楚系なはずの妹がこんなチャラチャラしたやつと仲良いんだ。)などと心に邪念を浮かべているとピンポーンとインターホンがなった。どうやら幼馴染みの橘ほのかが家にやってきたようだ。
ほのかは俺と同じ高校に通う1年生。茶色がかかった髪をボブにしている美少女だ。妹も幼馴染みもとにかく俺の周りは美少女だらけなのだ。そして幼馴染みもやはり友達を連れていた。
「えへっ、優ちゃん。友達連れてきちゃった。この子は高校で仲良くなった桐生文乃ちゃん。仲良くしてね!」
などと言い隣のメガネをかけた女子を紹介してくる。
妹とギャルと幼馴染みと眼鏡っ娘。このとき俺はこの4人の出会いが後でこんなに大変なことになるなんて思っていなかった。