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ただの日本のヒラ公務員(事務職)だった私は異世界の最弱王国を立て直して最強経済大国にします  作者: 脇田朝洋


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第97話 悪魔は眠りません

 旅の疲れもあったのか、私は次の日の朝はセーラに起こされて起きた。


「おはようございます。アリサ様」


 セーラは私の寝室のカーテンを開けて私に朝の挨拶をする。


「う~ん、もう朝?」


「はい。起床のお時間です」


 私は眠い目を擦りながらベッドから起き上がる。

 ベッドもワイン伯爵家のモノより大きくて豪華でフカフカだ。


「朝食はブラント王太子殿下とゼラント王子殿下と一緒にとのことですのでお着替えをお願いします」


「え? ブラン様とゼラン様と一緒に朝食を食べるの?」


「はい。そのように言われています」


 セーラは淡々と私の着替えの準備をしながら答える。


 う~ん、朝からあの超絶イケメンの姿を見ながら朝食なんて贅沢ねえ~。


 昨日は国王との謁見の時にブランが宰相をやり込めたのにはさすがモンスター王子と思ったけどブランとゼランが超絶イケメンなことには変わりはない。

 多少性格に難があってもそこは超絶イケメンパワーが補ってくれる。


 まあ、美紀には「だから貴女はイケメンに弱いのよ」と言われるけどさ。


 私は洗面台で顔を洗い、着替えてセーラに髪を梳かしてもらって部屋を出る。

 するとそこには「銀の悪魔」こと、私の護衛のサタンがいた。


 あら、こんなすぐにイケメンに会えるなんて今日の運勢はラッキーかしらね。


「おはよう。サタン」


「……おはようございます……」


「朝早くからもう護衛の仕事をしてるの?」


「……私はいつも護衛をしてます……」


 うん? いつも護衛をしている?

 それってまさか夜中も廊下で護衛してたの?


「ちょっと待って。サタンはもしかして夜中も部屋の前で護衛してたの?」


「……はい……」


「え? じゃあ、いつ寝てるの?」


「……柱に寄りかかれば寝れますので……」


「はあ!?」


 私は思わず驚きの声を上げた。


 柱に寄りかかって寝るって……。人間って立って眠る生き物だったっけ?


 その時に私は自衛官だった兄の話を思い出した。

 自衛隊の訓練の中には昼夜ぶっ続けで作戦行動をとることがある。

 「人間は極限までくると行軍している最中でも歩きながら寝れるもんさ」って笑っていた。


 でも私の護衛が「人間の極限状態」とは思えないんだけど……。


「あの、サタン。何も夜中まで護衛しなくても誰かと代わってもらって休むとかすればいいんじゃないの?」


「……いえ、慣れてますから……」


「でも体に悪いし」


「……お気になさらず……」


 サタンは銀の瞳で私を見ながら「これくらい何でもない」って表情をする。


 う~ん、ほとんど寝ないで平気なんてやっぱりサタンは本当の悪魔なのかな。


「そう。とりあえずブランとゼランと朝食を食べるから」


「……お供します……」


 私はセーラに案内され銀の悪魔をお供にモンスター王子たちの待つ食堂へと向かう。


 なんか段々、人間じゃない登場人物が増えてない!?

 もしかして異世界感が増してるの!?


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