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ただの日本のヒラ公務員(事務職)だった私は異世界の最弱王国を立て直して最強経済大国にします  作者: 脇田朝洋


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第88話 王宮に到着です

 ワイン伯爵領から王都まで馬車で二日ほどかかるとスミスには言われた。

 私はワイン伯爵領以外の土地には行ったことがなかったからダイアモンド王国の王都を見るのが楽しみだった。


 王都っていうくらいだからワイン伯爵領よりは都会なんだろうけど、この世界の都会がどのレベルかが分からない。

 まさか高層ビルとかあったらさすがにビックリするわよね。

 まあ、そんなことはさすがにないだろうけど。


「クリス。クリスは王都に行ったことあるの?」


 私は同じ馬車に乗っているクリスに聞いてみる。


「いいえ。ありません。どういう所かは父上から話しだけは聞いてますが……」


 そうかあ。クリスも初めてかあ。


 ワイン伯爵領内は土の道が多かったが王都に近付くにつれ街道は石畳の馬車が走りやすい道になる。

 馬車の振動もそれに応じてあまり揺れなくなる。


 ふむ。やっぱり馬車の移動を主流としているなら街道整備はきちんとやった方が物流や人流のスピードアップになるわよねえ。


 私はそんなことを考えていた。

 するとスミスが馬を馬車に寄せて声をかけてくる。


「もうすぐで王都に着きます。王都の入り口には関所がありますのでそこを通ったら王都です」


「ありがとう。スミス」


 私は大きな声で返事する。

 王都に入るには関所を通過するのか。

 荷物とか調べられるのかな?


 別に見られて困るようなモノは持っては来てはいないがなんとなく緊張する。


 そして馬車は関所に差し掛かって5分ほど停車したがすぐに動き出した。


 あれ?荷物検査とかしないの?


「ねえ、クリス。関所って荷物検査とかしないのかしら?」


「アリサ……。王家の紋章のついた馬車の検査なんてすると思いますか?」


 クリスが苦笑いを浮かべる。


 あ、それもそうね。もしかしたらブランたちはそれを計算に入れて王家の紋章入りの馬車を迎えに寄越したのかしら。


 ともあれ私たちの馬車は王都に入った。


「すご~い! なんて大きな街なの!」


 ワイン伯爵家のある町に慣れていたから王都の広さに私は圧倒された。

 馬車の窓から見えるだけでものすごい数の家やお店がある。

 それに時折貴族の屋敷と思われるような大きな敷地の屋敷もある。


「こんなに広いなんてさすが王都と言うだけあるわね」


 さすがに高層ビルなんかはないが街道も馬車が余裕ですれ違えるほどの広さを持ち公園のような広場も見えた。


「アリサ。たぶんあれが王宮ですよ」


 私はクリスが指差した方向を見ると巨大なお城が見える。

 しかもお城が何層も重なっているような建物だ。

 今王都に入ったばかりの位置からも見えるってことはかなりの大きさだろう。


「あれが王宮……」


 私は別にダイアモンド王国を馬鹿にしていたわけではないが大陸で一番国土の狭い最弱国家と言われているイメージがあったのでその宮殿の立派な姿に度肝を抜かれた。

 あの王宮に私はこれから住むことになる。

 私は緊張で身体が強張ってくる。


 私、本当に王宮でやって行けるのかな。

 なんかとっても場違いな気がするんですけど!


 そんな私の心など知らず馬車は王宮の入り口までやって来たが門番に止められることもなく巨大な王宮に入って行く。

 その中にもまた門があって合計三つの門を通ってようやく馬車が停まった。


「アリサ様。王宮に着きました。どうぞお降りください」


 スミスが馬車の入り口を開けてくれる。

 私は馬車を降りて目の前に立つ宮殿を見上げた。


 何なの? この大きさは?

 ここまで大きな宮殿にする必要あるの?


 見上げるだけで首が痛いわ!

 さすがモンスターの住処ね!


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