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ただの日本のヒラ公務員(事務職)だった私は異世界の最弱王国を立て直して最強経済大国にします  作者: 脇田朝洋


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第62話 モンスター王子登場です

 次の日も二人の王子を迎えるためにワイン伯爵家は上や下への大騒ぎだった。

 私も自分の持っている一番高価なドレスに着替えて出迎えの準備をする。


 たく、宿にしたいならもう少し早く連絡ちょうだいよねえ。

 どこの世界も女性の支度には準備がかかるんだからさ。


 アンナが髪を整えてくれてとりあえず伯爵令嬢の出来上がりである。

 鏡で自分でも確かめて「これなら大丈夫」と思って時間まで部屋で待機している。


 するとクリスがやって来た。

 クリスはこの国の貴族の正装だという紺色の正装姿だった。


 うっ! クリスがいつもの三割増しのイケメンになってるわ!


「アリサ。もうすぐ王子様方がお着きになるようです。表で待ちましょう」


「分かったわ」


 私はクリスと一緒に玄関まで行くとワイン伯爵夫妻も正装姿でそこにいた。


「アリサ。アリサはまだ社交界にデビューしてないから緊張するかもしれないけど自然体でね」


「はい。お父様」


 でも私よりワイン伯爵の方が緊張しているみたいですが。


 ワイン伯爵夫妻とクリスと私が玄関の外で待機すると王子様たちと思わしき一行が姿を現した。

 先頭は2頭の白馬が先導していてその後に馬に乗った兵士が数名いてその後に豪華な馬車がありその馬車の後ろも警護の兵士がいる。


 う~ん、否が応でも緊張感が漂うわね。

 えっとマナーの先生の教えでは貴人を迎える場合は基本的に頭を下げていて貴人が頭を上げていいと言われたら頭を上げるのよね。


 一応、私にも貴族のマナーを教えてくれる先生がついている。


 私たちは頭を下げると馬車が玄関の側に止まり馬車の扉が開く。


 さあ、モンスター王子、その1とその2の登場ね。


 馬車から降りてきたのは二人。それは気配で分かる。


「ワイン伯爵よ。急な来訪で済まなかったな。面を上げよ」


 私はその声がとても耳障りの良い美しい低音の声で思わず背筋がゾクリとした。


 なに? この美声は?


 そして私は頭を上げてモンスター王子たちを見た。


 その瞬間私は天に召された……じゃない!衝撃のモンスターを目の前にして気を失うところだった。


 ワイン伯爵に声をかけた人物は20代半ばぐらいと思われる背も高く体も鍛えているのかガッシリしてるが筋肉モリモリって訳じゃない。

 太ってもなく痩せてもなく完璧な黄金比の体!


 太陽の光を浴びて煌めく金髪は背中の中ほどまであるサラサラ感のある髪である。

 白を基調としたものに金糸でびっしりと細かい刺繍が施されている服を着ている。

 白の正装は王太子が着る物と聞いてたからこの人がブラント王太子ね。


 キラリと輝く瞳は明るい緑色!

 そしてなによりその顔は目や鼻や口の配置からして完璧な黄金比を持つ超絶イケメンだった!!


 こ、こんなイケメンがこの世に存在したなんて……。神様、私は今死んでもいいです……。




 いや、ここで死んでもらっては話が終わっちゃうので。




 そしてその超絶イケメンの後ろから紺色の服にこれまた金糸で豪華な刺繍がしてある服を着たもう一人の超絶イケメンが姿を見せる。


 そうだった!! 王子は双子だった!!

 こんな超絶イケメンが二人もいるなんて……。モンスター王子と言ったこと謝ります……。


「これはブラント王太子様。ゼラント王子様。お会いできて光栄です。どうぞ狭い屋敷ですがおくつろぎください」


 ワイン伯爵はにこやかに挨拶をする。


「ふむ。ありがたく滞在させてもらう」


 ブラント王太子はそう言って私をその緑の瞳で見た。


 ああ、こんな超絶イケメンと目が合うなんてそれだけで私はイチゴ大福を100個食べた気分だわ。


「これは……なんと美しいんだ!!!」


 え? 美しい? 何が?


 私は一瞬周りを見渡した。


 するとブラント王太子は私に詰め寄り私の右手を掴んでその綺麗な唇を私の右手の甲に口づける。


「美しい姫。私と結婚してくれませんか?」 


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