表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただの日本のヒラ公務員(事務職)だった私は異世界の最弱王国を立て直して最強経済大国にします  作者: 脇田朝洋


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/257

第27話 最後はプレゼン能力です

 私たちの作業は順調に進み、当初の予定より一週間早く実績報告書と予算要求の書類が出来上がった。


 ホントにマジで疲れたから……。こんな時こそイチゴ大福を食べる時なのに。

 神様、家族に会えなくてもいいから私をイチゴ大福と会わせてください。




 イチゴ大福に負ける家族が可哀想である。




 でもお父様もだいぶ頑張ってるわよね。

 私の言うこと素直に従うし。

 まあ、それが逆に心配なところでもあるんだけど。


 ワイン伯爵は私の言うことを忠実に守り、あれから国王への説明資料を作っていた。

 できる度に私に見せてくるので私も遠慮することなくダメ出しをした。


 今回は時間が無いこともあり私も手伝って書類を作ったが、基本的にはワイン伯爵やクリス、それにシラーとシャルドネがこの事務処理を覚えないといけない。

 だって、私はいつまでもこの世界にいるとは限らないからだ。


 異世界に来たのが突然の出来事なら元の世界に戻ることが突然起こらないとは言えない。

 人材育成も大事な仕事の一つだ。


 私もいろんな研修を受けたしね。

 あとはワイン伯爵のプレゼン能力を上げることが必要ね。


 ワイン伯爵は人が良く新しいことをやる私に対しても柔軟な態度を取る。

 それは素晴らしいことだが少し気弱な部分もあることはこの数週間で私は感じていた。

 気弱な人間がプレゼン能力が高いとはあまり思えない。


 どんなに説明資料が素晴らしい物でも説明する者が下手では意味がないのだ。


「いやあ、こんなに早く終わるなんてアリサのおかげだよ」


「いえ。皆で頑張った結果です」


「そうだな。クリスもシラーもシャルドネもお疲れ様だったね」


 ワイン伯爵の言葉にシラーたちは頭を下げる。


「いえ。全てアリサ様が的確な指示をしていただいた結果です」


 シラーがそう言って私を見る。


「そんなことないわよ。シラーとシャルドネの実力があったからできたことよ」


「そう言っていただけるととても嬉しいです」


 シラーが笑顔を浮かべる。


 あら、その笑顔素敵じゃない。

 イケメンまではいかないけど女性にモテる要素はあるわね。


「シラーとシャルドネは結婚してるの?」


 私が気になって聞くとシラーが答える。


「私はまだ独身ですがシャルドネは結婚してますよ」


「そうなんだ」


 シャルドネは売却済みなのね。


「ところでお父様。私が国王様の代わりになりますから私を国王様だと思って事業の説明をしてもらえますか?」


「アリサに説明かい?」


「はい。どんなに資料が優れていても説明がうまくできなければ意味がないですから練習です」


「そうか。練習するのはいいことだな」


 そして私を相手にワイン伯爵の事業説明の練習が行われたのだが、私が予想した通りのプレゼン能力の低さに私は溜息をつく。


 仕方ない。王都に出発するまであと一週間ある。

 最後の仕上げとしてワイン伯爵のプレゼン能力をレベルアップしてやるわ。


 ボスと戦うにはレベルアップは必要不可欠だもんね!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ