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第119話 変装してお出かけします

「ところで明後日は仕事は休みだろう?」


 ブランの言葉に私はジルの言っていた言葉を思い出す。

 そういえば大安の日は役所は休みだったはず。


「そうですね。大安の日は役所は休みって聞きました」


「休日には何か予定が入っているかい?」


「いいえ。特にはありませんが……」


 この王宮に来てずっと仕事してたから休日に何かしようとは思ってなかった。


「じゃあ、私たちと王都の街に行かないか?」


「王都の街へ?」


「ああ、アリサはまだ王都をよく見たこと無いだろう?」


 確かに。この王宮からまだ出ていない。

 馬車から見た王都はワイン伯爵家のあった町とは比較にならないほどの大きさだった。


 そうね。仕事ばかりじゃストレス溜まるし、王都の様子も見たいしね。


「ええ。ぜひ行きたいです」


「じゃあ、準備は私たちがしておくから」


「分かりました。でも街に行くのは王家の馬車ですか?」


 私はブランやゼランと出かけることに不満はないが王家の関係者として出かけては自由に街が見れない気がして尋ねた。


「いいや。明後日は馬で行く。それもお忍びでね」


 お忍び? それは願ってもないけど、ブランやゼランは外見が派手だからすぐに国民にバレるんじゃないかしら。


「でもブラン様やゼラン様は国民に顔が知られてると思いますけど」


「大丈夫。私たちは変装もうまいんだよ」


 ゼランはそう言って私にウィンクをする。


 変装かあ。なんかわくわくするなあ。


「行きたい場所はある?」


「いえ、特に希望はありません。ブラン様やゼラン様にお任せします」


「分かった。アリサとの外出は楽しみだよ」


 ブランもゼランも笑顔で私を見つめていた。

 夕食が終わると私は自分のホシツキ宮殿に戻る途中に護衛のサタンに話かける。


「ねえ、サタンは明後日のお忍びについて来るの?」


 サタンは私がいるところにはほとんどついて来るので聞いてみる。


「……はい……」


「でもお忍びらしいけどサタンもいつもの姿じゃ目立つんじゃない?」


 サタンは銀髪に銀の瞳。

 銀髪はこの国では珍しくないけど銀の瞳は珍しい。


「……私も……変装しますので……」


 サタンも変装するの?

 「銀の悪魔」がどう変装するのかしら?


「でも瞳の色は変えられないわよね?」


「……そうですが……メガネをかけますので……」


 サタンのメガネ姿?

 わ~! 見てみたいわ!


「そう。では明後日の護衛もお願いね」


「……はい……」


 サタンは相変わらずの無表情だけど小さく頷く。


 それにしてもあの超絶イケメンのブランやゼランがどんな変装するかも楽しみだわ。

 う~ん、明後日が楽しみ!


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