プロローグ
俺は、目を覚ました。
多分今は夜中の2時ぐらいだろうか?
寝たのが夕方だからまぁそんなもんか。。
「腹・・・減ったなぁ・・・」
別段動いているという訳でも無いのに、腹だけは減るのだから人間面白く出来ている。
ゲームして、食べて寝て、そしてゲームして、食べて寝る。その繰り返しが俺の人生だ。
こんな生活をする様になったのは、何時頃ぐらいからだろう。
………あー
5年前に妹が亡くなったぐらいからだろうか?
今ではそんな事すらも覚えていないのだ。
あんなに溺愛していた妹の死すら・・・
とりあえず・・・腹。減ったな。
恐らく隣で寝ているであろう父と母。
それを起こさない様に忍足で一階に降りて行く。
目指すはそう。冷蔵庫だ。
こんなクソニートで引きこもりの俺の為に、母が作って置いてくれているであろう夕餉を漁りに行くのである。
今日は何かな。肉かな?麺かな?まぁ腹に溜まればなんでも変わらない。
早いとこ食ってネトゲでもしよう。
そして朝になって、父が仕事に出て、母がパートに出て、それからまた、飯を漁って…
と、考えながら冷蔵庫を開ける。
「・・・クソッ」
冷蔵庫の中には、直ぐに食べられそうな物は入ってはいなかった。
「ハハッ。飯抜きかよ」
俺は自嘲気味に呟いた。
まぁ。こんな俺の為に毎度毎度飯を作っておいておくってのも、変な話だわな…
(グ〜)
腹が鳴った。飯にあり付けたと思ったから尚の事だろう。
「…しゃーない。コンビニでも行きますか。」
ただの独り言だ。
しかし、コンビニに行くにあたって先立つ物が必要である。
当然ニートで引きこもりの俺にそんな物は持ち合わせてはいない。
何。大丈夫。天性のスキル。スティーーール!
が俺にはある。
奥の和室の押し入れを開け、下段に置かれている木箱の蓋をスイッと。
ほらな。これでなんでも買えるのよ。
とりあえず俺は近くのコンビニを目指して歩き出した。
う〜ん。何食べようかな。
とりあえず夜中だし、起きたばっかだし、サラダ的なもんにしようかな?
等と不摂生で自堕落な生活を送っている俺には今更なメニューを考えて歩いていた。
「まあ俺って肉食なんだけどね!」
なんて、誰も居ない所で独り言をやや大きめの声で決めた時。
後ろから来ていた車に、轢かれて死んだ。
マジウケる