表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHEER HEART  作者: makura
第一章 能力
5/9

昔から今

鎌田悠人はこの公園でただひたすらボールを投げるのが、好きだった。

ただひたすら振りかぶって投げる。

投げる。

投げる。

その行為によってどれだけ嫌な出来事を忘れさせてもらえたのかはわからないが、彼の中ではある程度忘れることができていた。


だが、人は誰だって忘れることができないこともある。

他の事は忘れることができる。


家族以外は……




ーーーー

「お兄ちゃん、おかえり! 」


妹の鎌田優菜(カマタユウナ)はいつも、家族と悠人の塾を待ってくれていた。


事件当日、その声を聞いた悠人は返事をして、自室に入ろうとした時、悲鳴が聞こえた。


だが、悠人は躊躇してしまう。


ーーここで出ていって何か出来るのか。


その一瞬の躊躇が手遅れの原因だった。

下に降りた悠人を待っていたのは余りにも惨い状態だった。

両親は何者かに殴られて、血だらけになっていて、妹は幸い気を失っていた。

リビングは荒されており、窓は割れて、破片が飛び散っている。


悠人は慌てて救急車を呼んだが、殴られた段階で即死だったらしい。


最早、泣くことしか出来なかった彼は誓った。


ーー妹だけは必ず俺自身で守る

もう誰も死なせやしないと





ーーーー


誰でもよかった。


辺りはすっかり真っ暗になっており、柳田にとっては非常に都合が良かった。


ただ能力を使いたかった。


周りの物を燃やしても満足出来なかった柳田は、人にその能力を行使することにする。


一人の少女を見つけたのだ。


ーーお前でいい、俺を満たせ。


「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ⁉︎」


ただ能力を使って殺すのは勿体無いと柳田は感じていた。


彼女の携帯を調べると、男性とメールした履歴が残っていた。


ーーこいつも利用するか。


結局、公園に彼女が着くことはなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ