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プロローグ
「ねぇ、何で僕は生きているの? 」
人生とは常に謎に満ち溢れているが、当時の自分はそんなことは考えていなかっただろう。
純粋な質問だ。
「神様が命を授けてくれたからだよ」
俺自身はそれが世界の不変だと信じていた。
常に母親が正しいと感じていたし、それに当たる常識が皆無だったからだ。
世の中は一秒単位で目まぐるしく変わっている。
昨日には当たり前だったことは次の日に非現実になっていることだってある。
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「謎の信号を確認しました! 」
「何だ? 」
「18746です! 」
「何だそれは急いで解明しろ‼︎ 」
二〇五〇年四月。
地球外生命体による物体が落とされた。
それは選ばれた人にしか存在は知られてない。
そして未だに信号は明らかにされていない。