第八十八話 手紙の内容?こええよ!?
四話目~
手紙の内容は、こうだ。
拝啓 父さん、母さん、早木俊太、吉野光、日野火太郎、佐藤太郎、渡移図離、フォルフ、ギーナ、フラル、キャビ、タカミ、ガーニャ、ギファード、ルーマ 様
今この時を持ってあなたたちの時代は終わりを告げました…なんてネタは何人に通じるんだろうか?
まあ、そんな事より、あの時から突然いなくなってゴメン。でも、ちゃんと生きてるし、もうすぐ帰って来れる。
だから、心配はしないで欲しい。前に異世界に飛ばされた時、父さんから言われて皆が心配してくれたって聞いたとき、
悪くも思ったが、嬉しくも思ったよ。その事を思い出して、今は姿を見せられないけど、せめて手紙を送ろうと思った。
だから今回、手紙を書かせてもらった。今何してるかなんだが、それは手紙の枚数上書けない。ごめんな。
そろそろ書くことが思いつかなくなってきたから、これで終わりにしておく。皆も忙しいだろうしな。
では、シリアスブレイカー俊太!このしんみりした雰囲気をぶち殺してしてくれ!頼んだぞ!!
高壁守より
「…って、ええ!?何だその無茶振りは!?というかなんだシリアスブレイカーって!?」
こんな時こそ頑張れよ、雰囲気殺し。
手紙を読んでいる最中に、何度かツッコミの声があがったが、気にしなくても良いだろう。
皆はしんみりしていたが、最後の一行でキョトンとした。俊太に至っては、取り乱している。
計画通り…
「え、えっと、っておい!なんでルーマは笑ってんだ!」
「え?手紙の内容は聞いてたし、こうなるだろうって、守さんが言ってたから…」
「あの…守さん…でしたっけ?誰なんですか?」
あ、そうか。リセスは俺の事を知らないんだった。
「ああ、そういえば、リセスには守の事を聞かせてなかったっけ。守っていうのは…」
火太郎の説明が始まった。
「…とまあ、こんなかんじだね。」
「へえ~そうなんですか…一回会ってみたいですね。私に似てるという事なので。」
まあ、その本人は目の前にいるんだがな。しかも瓜二つな姿で。
ていうかそれ俺だ。
「しかし、まあ、守が無事で良かった。しかもそろそろ帰って来れるらしいじゃないか。」
「ええ。楽しみだわ。」
「だが…」
「?どうしたの?」
「手紙を送ってきたとはいえ、俺達を心配させたのには変わらん。よって、守にはきつ~い罰でも与えてやるとするか…」
父さんの怒りを含んだ一言に、俺はゾクッとした。やっぱ戻らなくても良いかな…




