第九話 遂に出発?親馬鹿の本気!?
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あれから三日が経った。
三日間ちゃんと安静にしていたからか、俺の怪我も大分良くなった。
その三日間、能力の練習もして、まともに使えるようになり、いろいろとわかってきた。
その能力で出てくる壁を、”障壁”と名づけた。これ以外思いつかなかった。
その能力だが、強くイメージすれば障壁が出てきて、その形は自由自在。ハンガーだろうが壁だろうがどんな形にもできる。
硬さや重さも変えられる。ただし、軽くすると、あまり硬くならない。
出し方も変えられるようだ。せりあがるように出すことも、パッと突然出すこともできる。
空中に固定しておくことも可能なようだ。さすがに固定した障壁を任意で手も触れずに動かせはしないが。
一度出すと形は変えられない。ただし一度出した障壁は任意で消せる。まあ、空中に固定した障壁がそのままだったら邪魔だろう。
色は黒。それ以外にはならない。
以上が、三日間でわかったことだ。まあもし進化したらいろいろ変わるかもしれないが、現時点ではこんなところか。
「守?そろそろ帰るんでしょ?」
なんて回想していたが、今は四人と一匹がそろっての朝食。ギーナが言った通り、今日で元の世界に帰る。しかし…
「忘れてないだろうな?帰る前に俺と手合わせすることを…」
そう、ギーナの父親と帰る前に手合わせをすることになった。一応帰る際、護衛としてギーナとフォルフが付いてくる事になっているが、もしかすると俺一人で戦うことがあるかもしれない。そこでリハビリがてら手合わせをしようと昨日言ってきたのだ。
「もちろん、覚えてますよ。」
ワワワ、ワスレテタワケナイジャナイデスカ~。イワレテカラオモイダシタワケジャナイデスヨ~ホントダヨ~
「なら良いが…」
ばれてませんように。
朝食の後、俺は空き地のような場所に連れてこられた。ほかの二人と一匹も立会人として来ている。
「さて、始めるか。」
「ルール確認くらいしましょうよ。」
「まあ、そうだな。参ったと言うか、一本とられたら負け、魔法、能力の使用はあり。これでいいか?」
「はい。」
「そうか…じゃあ、始め!」
ギーナの父親の宣言と同時に、俺は能力で鍔付きの棒(剣にするわけにもいかなかったので)を目の前に出し、取って、ギーナの父親へ走る。
そして棒を後ろに引き、助走の勢いもつけて突きを放つ。
「フン。」
しかし、右へのステップで避けられる。俺は追うように棒を振る。
だが、バックステップで避けられ、さらに後ろへと下がり、火の玉を放つ。
それも一つや二つではなく、目で数えると十個以上あるようだ…ってそんなのんきに考えてる場合じゃねえ!
「くそっ!」
俺は目の前に空中固定の障壁を出し、防いだ後に消す。
ギーナの父親はまだ火の玉を放ってくる。
「そうだ!」
俺はあることを閃き、とりあえず障壁で火の玉を防いだ。