第八十五話 そっくりさんは挙動不審?俺たちは双子じゃないぞ!?
アクセス解析を見てみたらPV二万越えていた…
ありがとうございます!
「で、あんたは何者なの?」
朝食が始まって早々ギーナが俺のそっくりさんに訊く。
「あ、そう言えばまだ名乗ってなかったですね。私はリセス…です。」
何なんだ今の間は…こいつの名前リセスって言うのか。
というか、このやり取りにデジャヴを感じるのは俺だけだろうか。まあ、気のせいだろう。
「あ、それもあるけどそうじゃなくて、身分とか職業とかの方。」
「…言わなきゃ駄目ですか?」
リセスの服装なんだが、この辺りでは見ないようなしなやかで美しい光沢がある白い服だ。
…ん?そう言えばここに来た時の服って、メニューのアイテム収納欄が使えるって理由でタカミに預けっぱなしだったな…
まあ、今受け取ろうとしたらばれるだろうから返して貰えるのは後になりそうだが。
「…まあ、言いたくないなら言わなくても良いわ。」
ギーナはあっさり引き下がった。
「しかし…なんだ、ルーマとリセスが並ぶと、なんか同じ人が二人いるみたいだな。」
「まあ、そっくりさんというのは世界に何人かいるらしいですから。」
「それは聞いたことがあるんだが…実際にその光景が目の前にあると…なあ?」
俊太が言いたいことは良く分からない。そっくりさんの一人が俺だからそんな光景は見えないし、第一この姿が本当の姿ではない。
「そうなんですかね…私は実感がわきませんが。」
この発言は俺だ。俺とリセスの口調が被っているので、まぎらわしい。
「ルーマとリセスって、双子なのかしら?」
「まあ、それなら納得できるな。本人に聞いてみよう。」
ふと、父さんと母さんの声が聞こえてきた。
別に、俺たちだけが会話しているのではない。普段からだが、俺が会話に混ざっていないだけで、皆誰かしらと会話している。
決してシーンとしている訳ではないのだ。
でも、自分の名前って、呼ばれると意外にわかるよな。不思議だ。
「ねえ、あなた達って双子なの?」
「「いいえ、違います。」」
「「って!なぜ被せたんですか!?そこまで否定したい事でしたか!?また被った!!」」
「…それ、嘘だろ。」
何故だ…何故こんなに打ち合わせたかのように被ったんだ…父さんが疑ってるじゃないか!俺たち双子みたいじゃねえか!!
「もういっそそれで良いんじゃない?」
ギーナ、それは投げやり過ぎじゃないか?
「良くないですよ!!」
リセスが突然叫ぶ。
「……」
ギーナだけじゃなく、他の皆も鳩が豆鉄砲をくらったような顔をして、黙っている。俺もだが。
「あ…ごめんなさい。とにかく、私達は双子じゃないので。」
リセスがそう言うと、皆は途切れていた会話を続け始めた。
リセスは本当に何者なんだろうか。そして、どんな事情があるのだろうか。
俺たちが知るのは、もう少し後の事だった。




