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第八十四話 フォルフを捜す?空気が重い!?

「…です。分かりましたか?」

 

「分かりました。では行きましょう!」

 

 事情説明終了。さっさとさが

 

「お~い!ルーマ~!見つかったわよ~!」

 

 …はえーよ。

 今から行こうとしていたところを、光に出鼻をくじかれた。フォルフも俊太もいる。

 

「と言うわけでかいさーん。お疲れ様でした~。」

 

「ちょ!?まだ恩を売って…もとい、何もしてないですよ!?」

 

 …こいつ、恩を売る気だったのか。まあ、これじゃ恩も何も無いな。

 

「え!?ルーマが二人!?なんで!?」

 

「なんじゃこりゃ!?」

 

『…同じ顔をしたのが二人もいると怖いというのは本当のようだな。』

 

 は?俺が二人?同じ顔?

 …ああ!こいつ誰かに似てると思ってたら今の俺か!!

 なるほど!つかえが取れたみたいで気持ち良いな!!って!

 

「ええええええええ!?」

 

「…まさか、気づいてなかったんですか?」

 

 鏡も無いのに分かるか!いや、こいつは分かってたみたいだな。

 

「で、どっちがルーマなの?」

 

「私です。服を見ればわかるでしょう。」

 

「そいつはなんなんだ?」

 

「さあ?さっきフォルフを捜していたら手伝うということで話しかけられました。」

 

 マジでコイツは何なのだろうか。こっちが訊きたい。

 

「フォルフさんを一緒に捜しましたし、ちょっとだけお願いを聞いてもらって良いでしょうか?」

 

「え?今から捜しに行こうと言う時に」

「ちゃんと捜してたじゃないですか!」

 

『俺は日課の散歩に出かけてただけなんだがな…で、お願いと言うのはなんだ?』

 

 お前ら…さっきのやりとり覚えてないのか?

 ていうか夜逃げじゃなくて散歩だったのかよ!心配して損した!!

 

「ええ。私は旅のもので、偶然ここに来たのですが…

 ここへ来る途中、少しばかりお金を使いすぎてしまい、宿屋に泊まれないので、できれば泊めて頂けないかと…」

 

 ふむ。宿無しだったのか。なるほど。そこまで必死になるわけだ。

 

「まあ、その辺は私達に決定権は無いから訊かなきゃいけないけど…まあ、便宜は図ってあげる。」

 

「ありがとうございます!」

 

「俺は文句は無い。」

 

『俺もだ。』

 

「私もです。」

 

 満場一致だ。と言うわけで、この案は可決だな。

 

「んじゃ、戻るか。」

 

 

 

 

 

 

 

「ここですか…」

 

 ギーナの家の前。なんか緊張した空気になっている。

 まるで最終決戦みたいだ。終わらないのに。

 

「よし、入るぞ。」

 

 俊太がドアを開ける。

 この空気には、俊太も乗っているらしい。重苦しいんだが。

 

「おかえ…え!?ルーマが二人!?なんで!?」

 

「すっご~い!ルーマって分身出来たんだ!!」

 

 ドアを開けてすぐ、ギーナが驚き、キャビが感心する。

 

「いや、これは分身じゃないですよ。ついそこで会った人です。」

 

「え~!」

 

 分身なんて使える訳無いだろ…

 

「何だよ騒々しいな…あ?え?俺、まだ寝ぼけてんのか?なんかルーマが二人に見えるんだが。」

 

 ギーナとキャビの後ろから来た太郎が、何度も目を擦り、まばたきを繰り返しながら、俺と俺のそっくりさんを見てくる。

 まあ、はたから見れば同じ顔をした人間が二人…幻覚や寝ぼけだと思っても無理は無い。

 

「…とりあえず飯にしようぜ。事情はその時に説明する。」

 

「あ、ああ…」

 

 俺たちはギーナの家に上がっていった。

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