第八十三話 朝の騒動?コイツ必死だな!?
ついに十万文字突破!
ここまで長かった…気がしなくも無い。
「お~い!皆起きろーーー!!」
朝のようだ。俊太が廊下で騒いでいる。
「いつもいつもうるさい!」
「うおっ!?」
ドン!
次に聞こえてきたのは光の声と何かが壁にぶつかる音だ。いつも騒いでるのかよ…
「お前はいつもいつも蹴ってくんじゃねえか!せめてバリエーションを増やせ!」
「それはこっちの台詞よ!せめて叫ぶ内容くらい変えなさいよ!」
…要するに、このやりとりはいつもの事なのか…実は誰かがレコーダーでもセットしてんじゃねえの?
まあ、そろそろ起きるか。…ん?フォルフがいない…?
まさか夜逃げか!?
「大変だ皆!フォルフが夜逃げしたぞ!」
…あ、演技忘れてた…なんか忘れてると思ってたらそういうことか。
「ル、ルーマ…?なんだその口調…って!それは本当かルーマ!」
「はい。フォルフさんの布団にはいませんでした。」
「よし!早速捜しに行くぞ!」
「はい!」
「あ!待ってよ~!」
俺と俊太、少し遅れて光がギーナの家から出た。
「あれ?他の皆は?」
ギーナの家から出たは良いものの、他の皆は誰も出てこなかった。
「ああ、あのやり取りで起きる人はあの中では誰もいないからね。始めは起きてたけど、今じゃ誰も起きないわ。まだ寝てるんじゃない?」
アレで起きないって…慣れってすげえな。
「三手に分かれて捜すか。ルーマは右、光は左、俺は向こうだ!」
「オッケー。」
「了解。」
俺たちは俊太の指示に大人しく従った。
「…おい。なんでお前らは俺が言った方向と逆に行くんだ?」
と思っていたのか?
お前の指示に従うと、ロクな目に遭わないんだよ。このトラブルメイカーめ!
と、言うわけで、俺は左を、光は右を、俊太は真っ直ぐにある道を捜す事となった。
「…無視かよ。」
俊太が何か言ったが、気のせいだろう。
「フォルフさ~ん!どこですか~!!」
こんなところでも演技しなきゃいけないよな…早く元に戻りてぇ…
「あ、あの!」
と思っていたら、横から誰かが話しかけてきた。
黒髪のロングヘアーに、黒目。そして、どこか俺の面影がある顔…どっかで見たような…
まあ、いいか。
「なんですか?」
「え~と、誰かを捜しているようなので、手伝おうかと思って!」
見ず知らずの人が助けるって言ってくれるのはなんかいいなぁ…感動しちまうぜ…
「大丈夫です。すぐに見つかりますから。」
だが、本当に助けを借りるかどうかとなると話は別だ。申し分けない気分になるのは避けられないだろう。
「ええ!?そこで断るんですか!?思いっきり嬉しそうな顔してたのに!?」
「顔に出てましたか…まあ、助けると言われるのと借りるかのとは話が別ですから。」
「いや、ホント暇なので!こんな朝早く起きてどうしようと思ってたところなので!手伝わせてくださいお願いします!」
ひ、必死すぎる…
「…わかりました。じゃあ、手伝ってください。今探している人の特徴は…」
どうも引き下がる可能性が低すぎると思ったので、手伝ってもらうべくフォルフの特徴を話した。




