第七十三話 ばれかけてやがる?金が足りない!?
ギーナは、更に続けた。
「それだけじゃない。光が泊まる期間を訊いた時も、五日と言ってからわざわざ言い直した。
しかもその五日って言うのは、ティエスの実を食べた後、別の木の実を食べた時に置かなければならない期間…
さあ、ここから導き出される答えは?タカミ!」
「ええ!?私!?…えっと……まさか!」
「そう!そのまさか!ルーマは守である可能性がかなり高いのよ!」
「「「「「「「「「「「「『ええええええええええええええ!?』」」」」」」」」」」」」
ギーナ以外が叫ぶ。うるさい!近所迷惑だろうが!!隣のオッサンが怒鳴り込んできても知らんぞ!!!
「え?じ、じゃあ、俺って、守に告白したことになんの?」
「……その可能性は…ある…わね…ド、ドンマイ…」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!」
俊太が先ほどの大声にも負けない声で叫んだ。おそらく、その心中は、自己嫌悪と後悔とその他もろもろで満たされている事だろう。
あ~あ。
「まあ、フラれたんだし…良かったんじゃない?」
「…もう立ち直れねえ…」
俊太は再起不能となった。どうやら守に告白したことがよっぽどショックだったらしい。
「コ、コレはあくまでも可能性であって、事実じゃないんだ!ルーマが守でないことを祈ろう!!な?」
「太郎!良い事言った!そうだよ!これは事実じゃない…かもしれないんだ!」
「そ、そうだよな!まだそう決まった訳じゃないんだよな!!うん!絶対に違うよな!」
太郎と火太郎のダブル太郎のフォローで、なんとか俊太が立ち直った。
だが、その可能性は真実である。真実とは残酷である。
俊太の名誉のために言うと、今の守こと、ルーマは、結構な美人さんである。更に、俊太はルーマが守だ何て微塵も思って居なかったのだ。
俊太はノーマルであり、ソッチ系の人ではない。
「ま、まあ、それは置いといて、守は実際、今どうしてるんだろ?」
「そうねえ…今の説以外だとすると…」
こうして、第二回 守の居場所談義が始まったのであった。
「五日かぁ…」
第二回 守の居場所談義が開催されている頃。
スタッド村の宿で、守ことルーマは、所持金の確認をしていた。宿代をいつまで払えるかの確認をするためである。
しかし、先ほど自分でも言っていた通り、五日も持たない。せいぜいあと二日くらいか。
これでもメタフォの森を通る関係でお駄賃にしては多めなのだが、五日も生活するとなると、全く足りない。
「…マジでどうしようか……ん?要するに金があれば良いんだよな?じゃあ、働きゃよくね?」
全く持ってその通りである。働かざるもの食うべからずと言う言葉がある。危険な場所を通ったとて、荷物運びで一回でそこまで食っていける訳が無い。
「…この世界に職業を紹介するところはあるかな?」
守は働く事を決めた。全ては自分の正体がばれないようにするために…
そろそろキーワード増やそうかな…




